社会・経済ニュース
2013年12月03日号
給与引き上げ企業、79%の高水準に
厚生労働省が今年8月に正社員など常用雇用労働者が100人以上の企業を対象にした実態調査によると、2013年中に定期昇給などで給与を引き上げる企業の割合が79.8%に上る事が分かった。比較可能な1999年以降で2番目に高い水準。労働者1人当たりの引き上げ額は4375円となっている。賃上げがデフレ脱却のカギを握っているだけに、政府は基本給の引き上げを企業に呼び掛けている。

来年度税収、7年ぶりに50兆円超え
2014年度の国の一般会計税収が50兆円を超える見通しが明らかになった。税収が50兆円を超えるのは2007年度以来7年ぶり。消費税率が8%に引き上げられることに加え、景気回復を背景にした法人税収が増えるものと見込まれるためで、08年のリーマンショック後の38兆円台から10兆円以上増加する。

月例報告で、輸出を1年ぶりに「弱含み」に
政府は11月の月例経済報告で景気の基調判断を前月に引き続き「緩やかに回復しつつある」したものの、輸出の判断については1年ぶりに「弱含み」に引き下げた。新興国などや資源国向けの輸出鈍化が背景にあり、3カ月連続で引き下げられている。輸出の下方修正によって、今後、日本経済・景気をけん引するうえで、個人消費と設備投資の動向に焦点が集まっている。

女性の就業率、過去最高を更新
総務省の労働力調査によると、今年9月時点で15〜64歳の女性のうち就業している人の割合が統計開始の1968年以降で最も高い63.0%となったことが分かった。積極的に女性を重要戦力として採用する企業が増加したことに加え、未婚のまま働き続ける女性の増えていることや晩婚化が就業率を押し上げている。一方、男性の就業率は81.0%で、過去最高値の85.4%(1973年)を下回った。

人手不足等で国立病院の入札不調8割に
独立行政法人国立病院機構が上半期(4〜9月)に25病院の老朽化建替え建設工事の入札を実施したところ、8割超にあたる21病院で落札業者が決まらない入札不調になったことが明らかになった。熟練工の高齢化や人手不足、人件費高騰が背景にあり、建設業者も赤字受注を敬遠しており、今後、入札不調は増加するとみられている。とくに、高齢化は深刻で、7年後の東京五輪までに多くの熟練工が一線を離れる。

看護師の長時間夜勤が常態化
日本医療労働組合連合会が傘下の労組を通じて今年6月の看護師の勤務実績を調査したところ、8時間超の夜勤を伴う「2交代制」を採用する病棟が29.4%あり、このうち約6割で16時間以上の勤務が行われ、深刻な長時間勤務の実態が明らかになった。また、勤務明けから次の勤務までの間隔が「8時間未満」は55.8%あり、十分な休息なしに次の勤務に入る実態も明らかになった。

育児しながら働く女性割合NO.1は島根
総務省が25〜44歳女性を対象にした調査によると、育児をしながら働く女性の割合が最も高かったのは島根県で、全国平均の52.4%を大きく上回る74.8%だった。全国一となった要因として県の担当者は「親と同居している人が多く、子供を預けやすい環境にある。また、都会と比較して賃金が低いため共稼ぎをせざる得ないケースもある」と指摘している。

男の子は「悠真」、女の子は「結菜」
明治安田生命保険が契約者を対象に今年生まれた赤ちゃんの名前を集計したランキングによると、男の子は「悠真」、女の子は「結菜」がそれぞれ1位だった。男の子の2位には「陽翔(はると)」以下、「蓮」「大翔(はると)」が続き、女の子は「葵」「結衣」が続いた。同社では、「男の子には明るい将来に力強く羽ばたいて欲しい、女の子には人との結び付きを大切に健やかに育ってほしい、というそれぞれ親の願いが感じられる」と分析している。