社会・経済ニュース
2014年01月14日号
人口自然減、7年連続で最大を更新
厚生労働省の2013年人口動態統計の年間推計で、出生数が死亡数を下回る、いわゆる自然減が過去最大の24万4千人になることが分かった。2005年に初めて自然減に転じ、06年は出生数が増え自然増になったものの、再度自然減となり、以来7年連続で自然減は最大を更新し続けている。昨年、死亡数は戦後最多の127万5千人だったのに対し、出生数は過去最少の103万1千人だった。

2014年度から再就職手当の拡充を
厚生労働省は通常国会に提出する雇用保険法改正案で、失業手当の給付日数を残して就職した人に支払う「再就職手当」を拡充する方針である。改正案では、再就職後6カ月間継続して雇用された場合、離職前より賃金が下がった人を対象に、前職の賃金と再就職後の賃金の差額6か月分を「ボーナス」で支払うもので、再就職手当の加算として受け取ることができるようになる。

昨年の公的年金運用益、過去最高に
公的年金の積立金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人によると、2013年の運用益は過去最高の約18兆円となり、前年(約9兆円)より倍増する見込みにある。これまで公的年金は給付の増加で積立金を毎年3〜6兆円を取り崩して給付などに充ててきたが、昨年の運用益額は過去4年分の取り崩し額に匹敵する。株高と円安により保有する資産の評価額膨らみ、年金財政基盤の安定化に寄与した。

中国新車販売台数、5年連続で世界一
中国自動車工業協会の発表によると、2013年の新車販売台数は2198万4100台となり、初めて2000万台を突破したことが分かった。米国の1560万台、日本の537万台を大きく上回り、5年連続で世界一となった。前年比13.9%の大きな伸びで、本年も「豊かになり始めた内陸部に初めて車を購入する人が沢山控えている」(業界関係者)として、8〜10%の増加が見込んでいる。

経済好転を背景に貸出残高の増加基調に
全国銀行協会によると大手や地銀による国内向け貸出残高は昨年11月末時点で438兆円となり、貸出し残高の増加は過去最長の27カ月連続となっていることが分かった。銀行は経済好転を背景に、中堅・中小企業が空調やボイラーなどの工場での省エネの高い最新設備の導入などで事業拡大での借入れ事例が増えているとしている。2011年9月からの貸出し増加額は約18兆円にも上り、こうした傾向が続けば、雇用の増加にも好影響を及ぼすものとみられている。

自らの残業を上司は「評価している」
内閣府が20〜50代の正社員を対象にしたワークライフバランスに関する意識調査で、自らの残業を上司は「頑張っている」と評価されていると答えた人は、1日12時間働いている人で53%に上り、10時間未満で38%と、労働時間が長い人ほど上司が評価していると考える割合が高かった。内閣府では「上司が評価していると思うと残業時間が長くなる傾向がある。上司が時間内で仕事を終え帰りやすい職場環境をつくることが必要だ」としている。

軽自動車販売、過去最高に
全国軽自動車協会連合会の発表によると、2013年の軽自動車の国内販売台数は過去最高の211万2991台になったことが分かった。税負担が低いことや燃費性能が高いことに加え、本年4月からの消費税率引き上げを前にした駆け込み需要から販売台数を押し上げた。一方、普通車などの登録者は前年比3.8%減の326万2522台だった。

刑法犯、11年連続で減少
警察庁のまとめによると、2013年1年間の刑法犯認知件数は132万748件で前年を4.4%減少し、11年連続で減少している実態が明らかになった。このうち、殺人(未遂、予備容疑を含む)は939件(同8.8%減)となり、戦後初めて1千件を下回った。また、窃盗犯は98万6309件(同5.2%減)で、40年ぶりに100万件を下回った。刑法犯件数の減少について同庁は「ボランティアによる夜間警戒など、官民挙げた防犯活動が奏功した」としている。