社会・経済ニュース
2014年02月25日号
英調査会社ユーロモニターの調べによると、2013年の日本の個人消費の支払いのうち非現金は83兆円近くに上り、支払いに占める非現金の割合は31%に達していることが分かった。非現金はクレジットカードがけん引し、昨年のクレジット取扱高は約38兆5千億円となり、百貨店やスーパーでの利用だけでなく、ネット通販サイトでの利用が目立った。同社は、2018年には非現金決済が100兆円に達し、全体の36%になると予想している。
調査会社のMM総研の推定によると、2013年度のインターネットを使った商品やサービスを取引するネット通販の市場規模は約15兆9千億円になることが分かった。国内消費全体の5.6%を占め、全国百貨店売上高の約6兆2千億円、全国スーパー売上高の約12兆7千億円を大きく上回っている。2015年度のネット通販の市場規模は、一般用医薬品のネット販売解禁もあり、20兆円を突破するものとみられている。
総務省の労働力調査によると、2013年の就業者数は6311万人となり、このうち65歳以上の就業者数は636万人で全体の10.1%を占め、初めて働く高齢者が1割を超えていることが分かった。とくに、高齢者の就業者数の増加が目立ったのは建設業で、技術に信頼のある人材を即戦力として集める傾向が強い。少子高齢化が進む中で、高齢者の就業者の増加は経済成長と社会保障の安定には欠かせない。
厚生労働省の2013年賃金構造基本統計調査で、フルタイムで働く一般労働者の残業代などを除く月額平均賃金は29万5700円となり、前年を0.7%減少したことが分かった。4年ぶりに減少に転じた背景には、「賃金水準が低い中小企業に採用された人や医療・福祉産業の従事者が増えたことで全体の水準が押し下げられた」としている。37年ぶりに男女ともに減少した。
厚生労働省の推計によると、40〜64歳が負担する介護保険料が2014年度は1人当たり月額5273円となり、初めて5千円を突破することが分かった。介護保険制度がスタートした2000年度は2075円だったが、14年間で約2.5倍になった背景には、高齢者の増加と現役世代の減少によって保険料が上昇した。同省では、今後もこの傾向が続くとみている。
求人情報サービス会社のインテリジェンスの調査によると、昨年12月の全国平均時給は前年同月比20円増の996円となり、また求人サイト運営会社のディップの調査では、同時期の全国平均時給は同39円増の965円となった。平均時給が1千円に迫る状況にある。景気回復を背景に、時給引き上げによって、人材確保を急いでいる企業の姿勢を浮き彫りにした。
電通は2013年国内の総広告費は5兆9762億円だったと発表した。2年連続の増加で、4月の消費増税前の駆け込み需要をにらんだ高額商品の広告が好調で、同社では「安定的な成長軌道に入った」とみている。広告媒体別にみると、テレビが1兆7913億円(前年比0.9%増)、新聞が6170億円(同1.2%減)、雑誌が2499億円(2.0%減)だったのに対し、スマホ普及を反映し、インターネット広告は8.1%増の9381億円だった。
第一生命保険の第27回サラリーマン川柳コンクールの入選作100句が決まった。時代を風刺たっぷり映し出す川柳として定着しており、今年も秀作100句が入選した。入選作の一部を紹介すると、「妻不機嫌 お米と味噌汁 お・か・ず・な・し」、「再就職 面接官は 我が息子」、「ままごとも ゴミ出し役は 男の子」、「いつやるの? 聞けば言い訳 倍返し」。インターネットでの人気投票で5月までにベスト10が選ばれる。