社会・経済ニュース
2014年03月04日号
内閣府が発表した2013年10〜12月期の需給ギャップはマイナス1.5%にまで縮小したこが明らかになった。需給ギャップは日本経済の需要と潜在的な供給力の差を示すもので、マイナスの状態は需要が少なく供給力が過剰になっているデフレ状態にある。圧リーマン・ショック後はピークで8%台まで拡大し、以後、暫時、縮小してきていた。需給ギャップがプラスに転じるのは2015年以降になると見るエコノミストが多い。
厚生労働省は「がん」にかかった後に治療を受けながら働いている人は全国で約32万5千人いるとの初の推計データを発表した。2010年国民生活基礎調査を基礎に推計したもので、働いているがん患者は、男性が14万4千人、女性が18万1千人で、勤労者全体の0.5%を占めている。世代別にみると、男性が60代で全体の約4割を占め最も多く、女性は50代が最多だった。同省では治療と就労が両立できる社会の構築が一段と求められ、上司や同僚らの理解と支援が必要だとしている。
総務省の2013年の労働力調査によると、15〜34歳の学生や既婚女性以外で、パート・アルバイトで働く人やその希望者、いわゆるフリーターは182万人に上る事が分かった。同年齢の若年層人口の6.8%を占め、2002年以降で最も高い割合となった。正社員に定着できずに不安定なパートやアルバイト働く若者が高水準で推移している実態を浮き彫りにした。男女別にみると、男性が84万人、女性が98万人。年代別では、15〜24歳が80万人、25〜34歳が102万人となっている。
内閣府の「食料の供給に関する特別世論調査」結果によると、将来の食料供給に「不安がある」と答えた人は83.0%に達したことが分かった。不安を感じる理由(複数回答)で最も多かったのは「農地面積の減少や農業者の高齢化で国内生産が減る恐れがある」(82.4%)で、次いで、「異常気象や災害で国内外で不作の可能性がある」(61.5%)、「国際情勢の変化で食料や石油の輸入が減少・停止する可能性がある」(52.5%)が続いた。
共同通信社が行った世論調査によると、日中・日韓関係改善について、60代以上の高年層は「急ぐべきだ」が56.3%で、20〜30代の若年層は「急ぐ必要はない」が51.9%と、それぞれ過半数を占め、世代間での違いが見られた。40〜50代の中年層では、「急ぐべき」が46.6%で、「急ぐ必要はない」が49.0%で拮抗した。
オンライン教材配信会社のネットが全国の小中高生を対象にした調査で、勉強に関して親に望むこと(複数回答)を尋ねたところ、最も多かったのは「口出しをしないで欲しい」(32.1%)で、「勉強を教えて欲しい」(28.5%)、「勉強したら、お小遣いが欲しい」(25.3%)が続いた。また、「親と比べて、自分の方が勉強ができるか」の問いでは、53%の子が「親より勉強ができないと思う」と答えていた。
国土交通省の調査によると、空き家を所有している人の12.8%が郵便物のチェックや防犯状況の確認をしていないなどの「管理」を放置している実態が明らかになった。理由(複数回答)では、親からの相続での所有が多いことを背景に、「遠くにあり管理できない」「しばらく住む予定がないので管理は必要ない」がそれぞれ40%で最多だった。同省では、今春にも空き家の賃貸や売買を促進する指針をまとめるとしている。
全国大学生協連の学生生活実態調査によると、下宿をする大学生の平均仕送り額は7年ぶりに増加に転じ、7万2280円になったことが分かった。仕送り額がゼロという大学生も5年ぶりに1割を割り込む8.8%に減少し、暮らし向きについても、「大変楽」「楽な方」と答えた学生は53.6%となり、3年連続の増加となっている。また、読書時間が「ゼロ」という大学生が40.5%に上り、2004年以降で初めて4割を超え、学生の「本離れ」を浮き彫りにした。