社会・経済ニュース
2014年03月11日号
内閣府の企業行動に関するアンケート調査によると、日本のメーカーの生産額に占める海外比率は2012年度の実績で20.6%となり、調査を開始した1987年以降で過去最高となった。上場している製造業のうち69.8%の企業が海外生産しており、2013年度は7割を超える実勢にある。海外に生産拠点を置く理由で最も多かったのは、「現地やその周辺の需要が旺盛」(50.8%)で、「労働コストが安い」(19.1%)が続いた。
消費者庁が初めて行った2013年の悪質商法や誇大広告による消費者被害額の推計値によると、約5兆7千億円に達していることが明らかになった。全国の15歳以上の男女を対象に過去1年間、消費者被害を受けた人は8%に上り、その比率で15歳以上の人口と平均被害額を掛けあわせて算出したもの。同庁では「国内総生産(GDP)の約1%に相当し、無視できない金額」と指摘している。
厚生労働省がまとめた1月の職業別の有効求人倍率で1倍以上となったのは37職種に上り、職種全体の63%で人手不足感がみられた。とくに、建設関連職種で有効求人倍率が高く、深刻さを浮き彫りにしている。建物の骨組みにあたる躯体(くたい)工事は7.32、建築・土木・測量技術者は3.96、建設作業員が3.01倍、土木作業員が2.72、と高い倍率となっている。震災復興や東京五輪での建設需要が増しており、今後、人手不足感は景気回復の妨げ要因にもなりかねない。
IDCジャパンのまとめによると、2013年の国内携帯電話出荷台数は前年比1.9%減の3963万台だったことが分かった。4年ぶりの減少となった背景には、スマートフォンの需要が一巡するとともに、従来型の携帯電話市場が縮小したことがある。昨年のスマホの出荷台数は3031万台で、前年比6.4%増加したものの、2012年の伸び率42.1%から大幅に低下している。出荷全体のシェアは、米アップルが35.2%を占め、2年連続の首位となった。
財務省が発表した2013年10〜12月期の売上高経常利益率は全産業で4.9%となり、1954年以来2番目に高い水準あることが分かった。全産業の経常利益は8四半期連続で前年を上回り、企業の収益力が上がっている。また、財務の健全性を表す自己資本比率は同期で38.6%に達し、財務体質が向上しているといえる。
厚生労働省の20代独身男女を対象にした「結婚観」を聞いた調査によると、女性は結婚を「絶対したい」「なるべくしたい」と思っている人の割合が75.6%に上ることが分かった。10年前と比べ6ポイント増加し、7割を超えた。男性では「結婚したい」と思っている人の割合は61.9%で、女性を大きく下回った。同省では「結婚で経済的安定を得たいと考える女性が増えているのでは」とみている。
中国商務省は2013年の中国のモノに限定した貿易総額は4兆1600億ドル(約423兆円)となり、米国を抜き、世界一になったと発表した。輸出が2兆2100億ドル、輸入が1兆9500億ドルで、「世界の工場」と呼称されるように製造輸出型の貿易の姿を浮き彫りにした。中国の五大貿易相手は、欧州連合(EU)、米国、東南アジア諸国連合、香港、日本だった。
就活中の大学3年生は、結婚後の夫婦共働きを望む女子が75.6%だったのに対して、男子は54.7%に止まることが就職情報会社マイナビと法政大学キャリアデザイン学部の共同調査で分かった。共働きを志向する女子の理由では「仕事を続けることが生きがい」(23.0%)が最も多く、「一方の収入だけでは生活はできない」(18.7%)だった。