社会・経済ニュース
2014年04月08日号
全国景況、5期連続で改善
日銀は3月の企業短期経済観測調査(短観)で、景況判断指数(DI)は大企業製造業でプラス17(前期比1ポイント上昇)、非製造業でプラス24(同4ポイント上昇)となり、5四半期連続で改善していると発表した。景況の先行きについては、大企業製造業がプラス8と9ポイントの悪化を見込み、中小企業の全産業でもマイナス5と12ポイントの悪化を見込んでおり、増税後の景気腰折れ感懸念を浮き彫りにしている。

温暖化で食料を巡る紛争激化を指摘
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は横浜市で発表した新報告書で、気温上昇によって水や食料不足が生じ、紛争の危険性が高まると初めて指摘した。新報告書では、熱波による病気や死者が拡大し健康への悪影響を及ぼすとともに、洪水被害、貧困や経済ショックのような紛争要因が助長されると警告を発した。市民団体オックスファム・ジャパンは「飢餓への脅威が確実に高まってきている。制作を決定する人は今こそ決断し、行動しなくてはならない」とアピールしている。

裁判員裁判、66%が「分かりやすい」
最高裁が昨年1年間の裁判員裁判を経験した人を対象に行ったアンケート調査で、66.6%の人が「審理内容が理解し易かった」と答えていることが分かった。裁判員となった人が法廷での説明が「わかりやすい」と感じたのは、検察官が67.7%(前年63.3%)、弁護士が36%(同34%)となっている。最高裁では「検察官と弁護士が分かりやすさについて問題意識を持って取り組んだ成果が前年を上回ったのでは」と指摘している。

ヤマト運輸、宅急便16億個を突破
ヤマト運輸は2013年度に取り扱った宅急便個数は過去最高となる16億6587万個だったと発表した。前年度比12%と大きく伸びた背景には、インターネット通販の利用者が増えたのに加え、消費増税前の駆け込み需要が支えた。4月は反動減が見込まれているが、同社では「引き続きネット通販需要は好調に推移する」と見込んでいる。

後期高齢者医療の平均保険料は5668円
厚生労働省は75歳以上の人が加入する後期高齢者医療制度の4月から2年間の都道府県別の保険料見込額を集計したところ、1人当たりの月額保険料は全国平均5668円になると発表した。平均保険料は27都県で上がり、20道府県で下がった。平均保険料が最高だったのは東京都の月額8092円で、最低は秋田県の月額3205円だった。保険料が増加する背景には、高齢化の進行や医療の高度化で医療費が膨らんでいることが挙げられている。

今春卒の大学生の面接平均は11社
リクルートキャリアが今春卒業した大学生を対象にした調査で、就職活動で面接を受けた平均企業数は11社に上ることが分かった。大学3年生の12月頃から始まる採用企業への資料請求などの「エントリー」の平均は約60社で、このうちエントリーシートを提出は約20社だった。一方、面接試験を実施した企業の開始時期を尋ねると、37.1%が「4月」で、6割以上の企業が4月以降の開始だった。

LINE登録利用者数、4億人を突破
スマホ向け無料通信アプリを提供しているライン(東京)は、全世界の登録利用者数は4億人を突破したと発表した。2011年6月からサービスをスタートしてから3年間で急拡大しており、同社では年内には5億人突破を目指すとしている。日本国内の利用者数は約5000万人だが、16か国語に対応しているだけに、東南アジアやスペイン、北米などで利用者が急拡大している。

新小学1年、憧れ職業首位は16年連続
クラレが今春入学する新1年生に将来就きたい職業を尋ねたところ、男の子は「スポーツ選手」(22.6%)、女の子は「パン・ケーキ・菓子店員」(29.0%)が1位となり、16年連続で首位となった。今回の調査で特徴的な点は、男女それぞれ2位に挙げた職業が過去最高の回答率になったことで、男の子の「警察官」(13.1%)、女の子の「芸能人・タレント・歌手」(13.1%)を挙げた。同社では「東日本大震災などで人の役に立ちたいと思う男の子、AKB48などのアイドルが活躍し憧れる女の子」が増えたとみている。