社会・経済ニュース
2014年05月13日号
財務省の発表によると、2013年度末時点での国債と借入金、政府短期証券を合計した、いわゆる「国の借金」は1024兆9568億円となり、過去最大を更新したことが分かった。税収不足を補う大量の国債発行が響き、前年度末時点から33兆3557億円増加した。国民1人当たり換算で約806万円となる。2014年度末には1143兆円に達すると見込まれている。
経済協力開発機構(OECD)の「2014年版:より良い暮らし指標」によると、日本の生活充実度の総合順位は加盟36か国中20位となることが分かった。より良い暮らし指標は、治安や教育など幅広い項目で生活の充実度を測るもの。日本は、治安(1位)や所得(6位)が高い順位にあるものの、仕事生活の調和(31位)や健康状態(32位)が低い評価となっている。総合順位の1位は4年連続でオーストリアだった。
政府は6月末までに取りまとめる2014年の「経済財政運営と改革の方針」(骨太の方針)の構成案を4章立てとする考えを固めた。@アベノミクスの成果、A中長期の発展に向けた課題、B経済再生と財政健全化の両立、C15年度予算編成に向けた基本的な考え方で構成される。具体策として、子育て中の女性が働きやすい雇用制度の導入や、少子化対策の強化や医療費抑制のために健康づくりに取り組む自治体や企業を支援することなどが盛り込まれる。
国連児童基金(ユニセフ)のまとめによると、5歳未満児の2012年での1年間の死亡は推定で約660万人になることが分かった。4.8秒に1人のペースで亡くなっている計算になる。発展途上国を中心に多くが亡くなっており、死亡率が最も高いのはアフリカ西部シエラレオネで、1000人当たり182人で、日本の同3人の60倍を超えている。5歳未満児の主な死因は、肺炎や下痢、マラリアで、その背景には、貧困や紛争、自然災害がある。
総務省の発表によると、今年4月1日現在の15歳未満の子供推計人口は1633万人で、前年より16万人減少していることが分かった。33年連続の減少で、1950年以降で過去最少となった。3歳刻み年齢で集計すると、年齢層が下がるほど少なくなる傾向にあった。都道府県別に人口に占める15歳未満の割合で高かったのは沖縄(17.6%)、佐賀(14.8%)が続き、逆に低かったのは秋田(10.9%)、東京(11.3%)となっている。
民間組織「日本創生会議」の人口減少問題検討分科会は、都市圏への人口流入が毎年6〜8万人続くとした前提で試算した2040年人口推計によると、出産に適した「20〜39歳」女性が2040年には全国の49.8%の市区町村(896自治体)で5割以上減少し、このうち523市区町村は人口が1万人未満になるとの予測を発表した。同分科会は「こうした自治体は女性が生涯に産む子どもの数が増えても人口が保てずに、消滅する恐れがある」と指摘した。
日本政策金融公庫の発表によると、2013年度の創業後1年以内のベンチャー企業向け融資は件数で2.2万件、融資額で前年度比36%増の1821億円になり、10年ぶりの高水準にあることがわかった。とくに、女性向けが融資件数でみると、前年度比24%増、55歳以上向けが同38%増となり、女性とシニア起業がけん引している実態が明らかになった。
日本生産性本部の「レジャー白書」によると、2012年の国内の海水浴客数は約990万人となり、ピークだった1985年(約3790万人)の4分の1にまで減少していることが分かった。とくに、若い世代での海離れが顕著で、2002年に年1回以上海水浴に行く10〜30代の男女は3割を超えていたが、2012年には約1割に減少した。レジャーの多様化が背景にある。