社会・経済ニュース
2014年05月27日号
内閣府が発表した1〜3月の需給ギャップはマイナス0.3%となり、前期のマイナス1.6%から大幅に縮小したことが分かった。需給ギャップは経済全体の供給力に対する需要を示したもので、景気好転の局面では需給ギャップは上昇する。1〜3月期は消費税増税の駆け込み需要に加え、設備投資が寄与した。経済財政・再生相は「デフレ脱却に向け着実な歩みを続けている」との見解を示した。
総務省が発表した2013年の家計調査の「貯蓄・負債編」によると、1世帯当たりの貯金や株式などの金融資産額の平均は1739万円となり、これまで最高だった2005年(1728万円)を上回った。2人以上の世帯を対象としたもので、普通預金などの「通貨性貯金」が356万円、定期預金などの「定期性預貯金」が724万円、株式などの「有価証券」が240万円などとなっている。1世帯当たりの負債額は499万円だった。
財務省の4月の貿易統計によると、貿易収支は8089億円の赤字だったものの、前年同月よりは赤字幅は縮小した。1年8か月ぶりの縮小となった背景には、消費増税前の駆け込み需要の反動で輸入数量が減ったことがある。しかし、依然、貿易収支の赤字自体は22カ月連続となっており、識者は「赤字の流れは変わらない」との見方が大勢である。
国立感染症研究所の集計によると、腸管出血性大腸菌O(オー)157の報告書によると感染患者数は126人となり、前年同期の約2倍に達し、すでに死者も出ている。このうち約4割が馬刺しを食べたことによるもの。2011年の集団食中毒事件を契機に厚労省が生食用牛肉の提供を厳格化するとともに、牛レバー刺しを禁止にし、O157は減少してきた。患者数の増加に、同省では警戒感を強め、食肉の十分な加熱などの予防を呼び掛けている。
日本経済研究センターの試算によると、法人税の実効税率を10%下げれば、2030年までに実質国内総生産(GDP)を押し上げることが分かった。GDP押し上げ要因は、海外から資本や人材を呼び込むことで高い経済成長を促すとしている。試算では、現在の約35%とされる日本の実効税率を2015年と20年の2度に5%ずつ引き下げる前提で行った。税率引き下げで減収した代替税源は消費増税で補うべきとの考えを同センターでは示している。
日本チェーンストア協会は4月のスーパー売上高は前年同月比5.4%減少の1兆42億円になったと発表した。消費税増税の駆け込み需要による落ち込みは「想定内」としたうえで、「5月は回復基調にある」としている。ちなみに、前回の消費増税の1997年4月は、前年同月比4.6%減だった。また、日本スーパーマーケット協会など食品スーパー業界3団体が発表した4月の全国のスーパー売上高は前年同月比3.6%減だったが、買いだめがしにくい野菜などの生鮮品は前年を上回った。
電機事業連合会が発表した2013年度電源別発電電力量によると、火力による発電分が88.3%となり、過去最高を2年連続で更新した。火力用燃料費は原発事故前の2010年度の2倍を超える7.7兆円にまで及び、燃料別でみると、燃料費が高い液化天然ガス(LNG)が全体の43.2%を占めた。地熱や風力など(水力を除く)の再生可能エネルギーによる発電分は前年度比0.6ポイント増加の2.2%となっている。
第一生命保険の「第27回サラリーマン川柳コンクール」で、非公認キャラクターの「ふなっしー」を題材に織り込んだ「うちの嫁 後姿は ふなっしー」が人気投票の結果、1位に選出された。2位に「もの忘れ べんりな言葉 『あれ』と『それ』」、3位に「妻不機嫌 お米と味噌汁 『お・か・ず・な・し』」が、それぞれインターネットなどの投票で選ばれた。毎年、流行語や時事ネタを題材にしたものが多く、共感を呼んでいる。