社会・経済ニュース
2014年07月15日号
投資信託、過去最高の83.5兆円に
投資信託協会は投資信託で運用されている純資産総額が6月末時点で過去最高額の85兆5640億円に上ったと発表した。これまで過去最高だった2007年10月の約82兆円を6年8か月ぶりに更新したことになる。急増の背景に、1月からスタートした少額投資非課税制度(NISA)に加えて、同協会では「株式市場の先行きに対する期待から、貯蓄を投信に振り向ける動きが強まっている」とみている。

企業版マイナンバーを行政手続きに活用
政府は2016年秋から国民向けの社会保障と税の共通番号(マイナンバー)の交付と合わせ企業にも交付される法人番号(企業版マイナンバー)を活用して、ネット上で行政手続きができる仕組みを作る方針である。登記事項の変更や納税の証明書の申請や取得ができる仕組みで、手続きの簡素を目指すことにしている。また、電力や水道、ガス会社への連絡、さらには補助金や入札参加申請もネット上でできるよう法人番号の利用拡大を目指すとしている。

ふるさと納税件数が2.8倍もの急増
共同通信の調査によると、自治体への寄付で税金が軽減される「ふるさと納税」制度で、46道府県で2013年度の合計件数で前年度比2.8倍の4万5292件に上ることが分かった。寄付総額は同6%増加の12億6167万円に達する。マスコミで自治体での特産品が受けられるとの報道で人気が高まったとみられる。道府県でトップだったのは鳥取県で前年度件数比7.5倍になっている。

18歳で7.5トン未満の運転免許可能に
警察庁は新たな運転免許の区分で、18歳で運転できるトラックの総重量を5トン未満から7.5トン未満に引き上げる方針を固め、来年の通常国会に道交法改正案を提出する。運送業界から人手不足の深刻化から強く改正を求めに応えて、年齢制限を緩和することとしたもの。普通免許取得後、トラックを使った教習を受けて合格すれば運転できることになる。

中国より日本が「軍事的脅威」、半数近くに
非営利団体「言論NPO」が韓国の東アジア研究院と共同で実施した世論調査によると、韓国では「軍事的脅威」として46%の人が「日本」を挙げ、「中国」の39%を上回っていることが分かった。日本の集団的自衛権容認の動きで、韓国人は日本から離れて中国に近づきつつある実態を浮き彫りにした。また、相手国の印象は、日本では「良くない」とみる向きが前年調査より17ポイント上昇の54%だった。韓国では71%と依然高い水準にある。

今年のがんの新規罹患者数は88万人
国立がん研究センターが初めて試みた「がん予測」によると、2014年に新たにがんと診断される罹患数は88万2200人との予測を発表した。また、がんで死亡する人は36万7100人と予測。同センターでは「がん対策を考える機会にしてほしい」とし、今後、毎年春に公表するとしている。罹患数で最も多いのが胃がん(13万700人)だが、長期的には減少傾向にあり、近い将来、2位の肺がん(12万9500人)、3位の大腸がん(12万8500人)が胃がんを上回ると予想している。

長期失業者数、4年ぶりに100万人割れ
総務省の労働力調査によると、失業期間が1年以上の地長期失業者数は今年1〜3月期平均で90万人となり、4年3か月ぶりに100万人を割り込んだことが分かった。これまで最多だった2010年7〜9月の128万人から約3割減少した背景には景気回復に伴って人手不足に陥った企業が積極的に採用を増やしたことが挙げられる。しかし、失業者全体に占める長期失業者の割合は38.8%と依然高い状況にある。

4割の小中生、直接言えないが「携帯なら」
内閣府の意識調査によると、小中生の42.8%が「直接は言えないことも携帯電話やメールなら言える」と考えていることが分かった。「携帯やメールで言える」とする小学生は39.2%、中学生は46.9%だった。内閣府では「他人に直接相談したり、気持ちを伝えたりできない子供が増えている」と分析している。また、73.8%の女子中学生が「自分に自信がない」と答え、男子中学生の48.0%と対比が際立った。