社会・経済ニュース
2014年08月26日号
厚生労働省の毎月勤労統計調査によると、従業員5人以上の事業所でのフルタイム労働の正社員の残業時間を調べたところ、1〜6月期の残業時間指数は前年同期比7%増の110.8となっていることが分かった。比較が可能な1993年以降で最長となっている背景には、人手不足で正社員が労働時間を延ばして業務を解消している実態があると同省では指摘している。1〜6月期の1人当たり月約14時間だった。
政府は2015年12月末に期限が到来する子や孫への贈与する教育資金(1500万円まで)の贈与税非課税制度について、さらに2〜3年延長する方針を固めた。昨年4月からスタートした同制度の利用は信託協会のまとめで、本年6月末までに契約口座数は7万6851件(契約額5193億円)にまで利用が広がり、高齢者の金融資産が現役世代に移転し、経済活性化に寄与していることが延長の狙いにある。
農林水産省の「総合農協統計表」によると、2012年度に全国の農家が出荷した農産物の総産出額は8兆5251億円で、このうち農協に卸した金額は49%の4兆1986億円で、1975年度以来37年ぶりの低水準にあることが分かった。農協での手数料徴収を敬遠し、インターネットでの販売やスーパーとの契約による出荷が広がっていることが背景にある。
ICT総研がまとめた2014年度会員制交流サイト(SNS)利用動向調査によると、利用者数は本年末で6023万人に達する見通しにあることが分かった。前年末利用者数(5487万人)を1か月平均約45万人ペースで利用拡大している。無料サービスに加えて十分なコミュニケーションができる便利さが支持されている。SNS利用で最も多かったのは(複数回答)、「LINE(ライン)」(約48%)で、「ツイッター」(約42%)、「フェイスブック」(約40%)が続いた。
厚生労働省が従業員10人以上の6千社を対象に行った雇用均等基本調査によると、2013年度に民間企業で働く課長級以上の管理職に占める女性の割合は6.6%であることが分かった。4年前の調査時点に比べ0.3ポイントの微増で、政府の成長戦略で掲げる女性の管理職割合を30%とする目標には大きく届いてない実態を浮き彫りにした。女性管理職が1割未満企業にその理由を尋ねたところ、「現時点で必要な知識や経験、判断力を有する女性がいない」(58.3%)が最多だった。
全国軽自動車協会連合会の発表によると、軽自動車の普及台数は昨年12月末時点で100世帯当たり過去最高の52.9台になったことが分かった。軽自動車の普及を都道府県別にみると、佐賀県の102.2台(100世帯当たり)が首位で、1世帯に1台以上がある計算で、鳥取(101.8台)、長野(99.97台)が続いた。一方、普及台数が最低だったのは東京都の11.5台で、神奈川県、大阪府が続いた。
日本百貨店協会は7月の全国百貨店売上高は前年同月比2.5%の減少となり、消費税増税後4カ月連続で前年実績を割り込んだと発表した。減少は梅雨や台風による天候不順により7月中旬まで業績が振るわなかったことが響いたと協会では指摘している。ただ、7月の減少幅は前月の4.6%から改善しており、協会では「天候が良ければ、8月はプラスに転じる可能性がある」とみている。
厚生労働省研究班の推計調査によると、「ギャンブル依存症」の疑いがある人は成人の約5%にあたる約500万人以上いることが明らかになった。ギャンブル依存の推計値の公表は初めてで、世界の多くが成人の1%に留まる実態から突出して多く、同研究班は「非常に高い割合」だとしたうえで「早急な治療環境の整備が必要だ」と指摘している。依存の疑いのある人の推計を性別にみると、男性が8.7%(438万人)、女性が1.8%(98万人)と、男性が大きく上回っている。