社会・経済ニュース
2014年11月18日号
財務省の発表によると、9月末時点での、国債・借入金・政府短期証券の合計、いわゆる「国の借金」は1038兆9150億円になったことが分かった。内訳をみると、国債が6月末比3兆9360億円増の867兆8240億円、国庫の資金繰りを補う政府短期証券は同4兆2898億円減少の116兆6187億円、借入金は同1443億円減少の54兆4724億円で、総体で過去最大だった6月末と比べ4981億円減った。国民1人当たり換算で約817万円の借金となる。
厚生労働省と文部科学省の調査によると、来春卒業予定の大学生の就職内定率は10月1日現在、68.4%に達していることが分かった。前年同期比4.1ポイント増となり、4年連続での上昇となる。2008年のリーマン・ショック前の水準にまで回復している実情にある。高校生の内定率は前年同期比8.8ポイント増の54.4%となっている。厚労省では「企業業績が回復して人手不足感が強まり、企業の採用意欲が強い。中小企業では中途採用も難しくなっているようだ」と話している。
財務省は2014年度上半期(4〜9月)の国際収支速報で、海外とのモノやサービス、投資などの取引状況を示す経常収支の黒字額は比較可能な1985年以降で上半期としては過去最少の2兆239億円の黒字だったと発表した。巨額の貿易赤字が響いたもので、輸出から輸入を差し引いた貿易収支は4兆3974億円もの過去最大の赤字を記録している。
厚生労働省の調査によると、2014年の大卒初任給は前年比1.2%増の20万400円となり、3年ぶりの増加となったことが分かった。高卒初任給も1.8%増の15万8800円となり、2年ぶりに増加した。大卒を企業規模別にみると、従業員千人以上の大企業は0.4%増の20万3300円、同100〜999人の中規模企業は1.6%増の20万100円、同10〜99人の小規模企業は2.2%増の19万4200円だった。
国立社会保障・人口問題研究所は2014年度の医療や年金などの社会保障給付費は過去最高の108兆5568億円になったと発表した。社会保障給付費は、医療などの自己負担分を除き、税金や保険料で賄った費用の総額で、統計開始の1950年代から増加し、歯止めがかからない実態にある。国民1人当たりの給付費は85万1300円となっている。給付費の約半分にあたる49.7%を「年金」が占めている。
シチズンホールディングスが「いい夫婦の日」にちなんだアンケート調査によると、休日に2時間以上家事に費やす男性は24.5%で、10年調査より10ポイント増加していることが分かった。男性の家事の平均時間は1時間4分で前回調査より16分増えている。同社は「働く女性が増えたことで夫婦のライフスタイルが多様化し、時間に関する意識、休日の使い方が変わってきたのでは」と分析している。
スイスの金融大手のクレディ・スイスが発表した予想によると、今後5年で100万米ドル(約1億1500万円)以上の純資産を保有する日本の富裕層は現在の1.7倍となる474万人に達するとした。「日本は富裕層の予備軍が多く、経済成長に伴い富が増える」としている。予想での首位は米国(1971万人)で、日本、フランス(416万人)、英国(338万人)が続いた。
ポーラが行なった「ニッポン美肌県グランプリ2014」の結果、島根県が3年連続で1位となり、高知県、愛媛県がこれに続いた。同社は全国の店舗などから集めた約59万件の肌データから、きめの細かさやも、肌のうるおい、シミのできにくさなどの6項目での評価を行い、47都道府県で順位付けをした。同社では、「肌の水分を奪う風が少ない地理的な条件にある地域が上位に入った」と分析説明している。