社会・経済ニュース
2014年11月25日号
消費税再増税の判断の基礎としてきていた7〜9月期の国内総生産(GDP)速報値は物価変動を除く実質で前期比0.4%減となり、年率換算で1.6%減となった。2四半期連続でのマイナス成長となった。内訳を見ると、住宅投資が駆け込み需要の反動減が響いて6.7%減と大きく、設備投資も企業の生産回復の遅れで0.2%減、個人消費は消費税増税や物価上昇に加え実質賃金の低迷で0.4%の微増にとどまった。
政府は2014年度補正予算で2〜3兆円規模で経済対策を実施する方針で、とくに個人消費と地域経済の下支えのために給付金の支給や商品券配布などの家計に直接届く支援策も盛り込むことで検討している。国が自治体に使い道の自由な交付金を支給し、自治体が価格上昇している灯油代の補助や、給付金・地域商品券などの形で家計支援を行うことが検討されている。また、中小企業の資金繰り支援や住宅金融支援機構の住宅ローン「フラット35S」の金利優遇拡大も検討している。
自民・公明両党の税制調査会幹部は、食料品などの一定の品目に対する消費税税率を低くする軽減税率制度の導入について、2017年4月に延期された消費税率10%引上げ時と同時に導入を目指すことで合意した。合意内容で対象品目・区分経理などについて早急に具体的検討を進めるとしている。軽減税率導入にあたっては1年半程度の準備期間を要することから、2015年秋までには法律成立させる必要がある。
明治安田生命保険が夫婦の「へそくり」「お小遣い」に関する調査の結果、妻の「へそくり」平均額は118万7775円だったのに対し、夫は35万2064円で、妻が夫の約3倍保有していることが分かった。昨年調査と比べると、妻は約7万円増加したのに対し、夫は約5万円減少している。また、毎月の小遣いでは、妻が前年比2212円増えて2万2707円で、夫は3479円減った3万1868円だった。
政府が行なった「有識者による景気点検会合」で出席した有識者45人のうち、30人が予定している来年10月実施について賛成意見を述べたことが明らかになった。67%に当たる有識者が予定通りの再増税実施に賛成し、反対や延期を求めたのは10人で、賛否を留保した人は5人だった。首相が再増税の1年半延期方針を決断とは異にするヒアリング結果となった。
JTBが実施した「今後訪れたい日本の世界遺産」調査によると、トップは屋久島だった。次いで、知床、小笠原諸島、白神山地が続き、自然遺産が上位を独占し、自然遺産が人気を集めた結果となった。とくに、屋久島を訪れたい理由に、「屋久杉や自然の森を体感したい」が挙げられ、同社の担当者は「大都市圏を離れ、行きたいがなかなか行けない場所に憧れがあるようだ」と指摘している。
政府観光局の発表によると、今年1〜10月に日本を訪れた外国人旅行客は推計1100万9000人に達し、過去最高を記録した昨年の訪日客数を上回ったことが分かった。とくに、10月は127万人で月間では過去最高となった。円安に加え、10月から始まった消費税免税品目の拡大が奏功し、とくに買い物目的の中国人の増加が目立っている。通年では1300万人前後になる見通しである。
明治安田生命保険が「11月22日 いい夫婦の日」にちなんで実施した「理想の有名人夫婦」アンケート結果によると、三浦友和さん・山口百恵さん夫妻が9年連続で1位となった。2位には佐々木健介さん・北斗晶さん、3位には桑田佳祐さん・原由子さん夫妻だった。前年より順位が急上昇した夫妻では、唐沢寿明さん・山口智子さん夫妻が12位から4位に、山下達郎さん・竹内まりやさん夫妻が18位から8位になった。