社会・経済ニュース
2014年12月02日号
日本国債格付けを1ランク格下げ
格付け機関であるムーディーズ・インベスター・サービスは日本国債の格付けを財政赤字の削減目標の達成性可能性について不確実性が高まったとして、これまでのAa3から1ランク下のA1に格下げした。同社は赤字削減の不確実性に加え、格下げ理由として、日本国債の利回り上昇リスクの高まりと債務負担能力の低下も挙げている。日本の格付けは、中国や韓国を下回るが、先行きについては、経済回復の可能性なども考慮して安定的とした。

働く障害者は過去最多の43万人に
厚生労働省のまとめによると、民間企業での障碍者の雇用者数は過去最多の約43万1千人に上ることが分かった。障害者雇用率は前年同期比0.06ポイント上昇の1.82%となった。障害者を雇用しなければならない法定雇用の対象企業が昨年4月から従業員56人以上から50人以上に引き下げられている。法定雇用率(2%)を達成した企業は約3万8千社で、達成率は44.7%となっている。

7〜9月期の年金運用、3.6兆円の黒字
年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、7〜9月期の運用が3兆6223億円の黒字になったと発表した。株高や円安で、国内外の株式が上昇したことによるもので、運用利回りはプラス2.87%となり、2四半期連続での黒字となった。9月末時点での運用資産額は自主運用を開始した2001年度以降初めて130兆円を突破した。

「親の介護」転職、男性は3割、女性は2割
明治安田生活福祉研究所の調査によると、「親の介護」を理由に転職した人で、転職先でも正社員として働いている人は、男性が34%、女性が21%にとどまっていることが分かった。親の介護を始めてから以前の勤務先を辞めるまでの期間が1年以内の人は男性で52%、女性で56%と、半数以上が介護開始から1年内で辞めており、介護と仕事との両立の困難さを浮き彫りにしている。転職後の平均年収の転職前との比較では、男性が約4割減、女性が半減したとしている。

都道府県庁の女性管理職、平均で6.8%
内閣府のまとめによると、都道府県庁の管理職(課長以上)に占める女性の割合は2013年4月時点で平均6.8%だった。最も高かったのは東京都の15.2%で、最低が山口の2.1%で大きな開きが見られた。国の省庁で見ると、3.0%で都道府県庁の平均を下回っている。政府は「2020年に指導的地位に占める女性の割合を30%にする」としている。

携帯料金の滞納、336万件に急増
信用情報機関のシー・アイ・シー(CIC)によると、携帯電話代の滞納で登録された件数は今年9月末時点で、前年同月比3割増となる336万件に上ることが明らかになった。相次ぐ高額なスマートフォンへの買い替えで、通信料などの利用料金とセットの端末代の毎月の分割払い方式が多いことが滞納増加の背景にある。端末代の分割払いは「クレジット契約」であり、3か月以上の滞納が生じると、滞納情報が信用情報機関に登録され、個人がローンなどを組めなくなる可能性がある。

脱メタボ指導で医療費は3割減少に
厚生労働省が40〜74歳の健康保険加入者向けの特定健診(メタボ健診)や特定保健指導が医療費抑制の効果を検証したところ、3割強もの医療費が減少することが分かった。内臓脂肪(メタボリック)症候群に関わる高血圧症、脂質異常症、糖尿病の3つの生活習慣病でかかる1人当たりの医療費が保健指導を受けた人は、受けなかった人に比べ、男性は34.8%、女性では34.0%少なかった。同省は保険指導の実施率を引き上げたい考えである。

クリスマスプレゼント予算、10%増加
バンダイが行なったクリスマスプレゼントに関する意識調査、親から子子供へプレゼント平均予算が6905円で、前年より10.4%上回っていることが分かった。収容な価格帯は5000〜5999円が最多の47.3%を占めている。クリスマスプレゼントの人気ランキングは「ゲームソフト」が13連続首位で、次いで文字や計算をゲーム感覚で学べる「知育玩具」、「ぬいぐるみ、フィギュア」などが続いた。