社会・経済ニュース
2014年12月09日号
2014年度税収、1兆円超の増収
財務省の発表によると、今年4〜10月累計での一般会計税収は、前年同期比10.4%増の18兆1358億円となった。内訳で見ると、所得税収が7.8%増、法人税収が19.6%増、消費税収が25.2%増となっている。景気改善や雇用改善が税収を押し上げており、2014年度一般会計税収は当初見積もりより、1兆円超の上振れとなる見通しで、この上振れ分や前年度予算の使い残しを合わせた3兆円規模の景気下支えの2014年度補正予算を編成するとしている。

日本の温室ガス排出、過去最大に
環境省の発表によると、2013年度の日本の温室効果ガス排出量は、二酸化炭素(CO2)換算で13億9500万トンとなり、これまで最大だった2007年度を100万トン上回った。福島原発事故の影響で原発が停止し、火力発電による化石燃料消費が増加したのが主因だと指摘している。また、同省は原発事故前の電源構成が続いていた場合は、温室ガス排出量は1億4700万トン程度低くなっていたとの試算も同時に示した。

多重債務者、ピーク時の1/10に減少
金融庁のまとめによると、消費者金融の借り入れが5件以上ある多重債務者は9月末時点で16万人となり、最多だった2007年2月時点(177万人)の10分の1以下になったことが分かった。2010年の改正貸金業法の完全施行により、消費者金融会社の貸出総額を年収の3分の1までに制限することが設けられたことで多重債務者が減った。1人当たりの借入残高は52万4千円で過去最低。

学生バイトの約7割が不当な扱い
市民団体「ブラック企業対策プロジェクト」が実施した大学生アルバイト実態調査によると、約7割が「希望しないシフトに入れられた」を最多に、不当な扱いを受けたことがある実態が明らかになった。不当な扱いでは、望まないシフト入れられたのに続いて、「労働条件を書面で渡されなかった」「実際の労働条件が募集と違っていた」が挙げられた。また、残業代の不払い、店長などから暴力や嫌がらせを受けたとする回答もあった。

消費支出7か月連続で減少
総務省の10月の家計調査によると、1世帯当りの消費支出は28万8579円で、前年同月比4.0%減となった。4月の消費税率引き上げ後、7か月連続で前年同月比マイナス。消費者の節約志向を背景に消費低迷が続いている。とくに、消費支出の内訳で、高額品の落ち込みが大きく、冷蔵庫やエアコンが振るわなかった「家具・家事用品」は14.4%減、リフォーム需要の低迷で「住居」は12.5%減と、それぞれ2ケタの減少となっている。

子どもがいる専業主婦86%、「働きたい」
人材サービス会社のリクルートジョブスが子供のいる20から49歳の専業主婦を対象にした調査によると、「過去1年間仕事を探した」(37.9%)、「仕事探しはしなかったが働きたい」(48.3%)と考えており、働く意欲を持っている専業主婦は86.2%に上ることが分かった。他方、働きたい人に仕事への不安の有無を聞いたところ、仕事を辞めてから長く仕事から離れていることや育児との両立を理由に、「大変不安」(44.3%)を最多に、「不安」や「やや不安」が続き、93.7%が不安を感じていた。

振り込め詐欺、過去最悪の293億円
警察庁のまとめによると、今年1〜10月に全国の警察が把握した振り込め詐欺被害額は約293億9千万円になり、これまで年間過去最悪を記録した2004年の約283億円を既に上回った。振り込め詐欺手口では身内の危機を演出する「おれおれ詐欺」が被害額の約半分にあたる約141億円で最多だった。また、架空請求詐欺は昨年同期比2.8倍と急増し、約129億円となっていた。

小中の6割、「東京五輪、見たい」
文部科学省の小学5年生・中学2年生を対象にした全国体力テストでの調査で2020年の東京五輪・パラリンピックについて尋ねたところ、約6割が「試合を見に行ってみたい」と答えた。とくに、男子よりも女子の方が「見に行ってみたい」割合が多かった。「選手として出場してみたい」は小5男子が36.4%で最多だった。また、「開催の手伝いやボランティアをしたい」というのは、小5女子の26.2%が最多で、女子で多くなっていた。