社会・経済ニュース
2015年01月27日号
1月20日の国債市場で、長期金利の指標となる新発10年債の利回りが一時0.195%となり、史上初めて過去最低の0.1%台入りした。日銀が国債の大量購入を通じて大規模な金融緩和を進めているために、市場での国債量が減り、品薄感から買いが殺到して金利が低下している実態にある。長期金利は国債価格が上がると低下し、下がると上昇する。
厚生労働省はマイナンバー制度で国民一人ひとりに交付される個人番号カードに健康保険証と同じ機能を持たせる方針を固めた。個人番号カートを医療機関に提示することで健康保険の情報を読み取り、保険証替わりで使えることになる。この保険証機能を持たせる制度の運用開始は、具体的な制度設計の検討を進め、早くて2017年7月以降としている。
財務省は2014年の貿易収支が過去最大の12兆7813億円に上ったと発表した。4年連続の赤字で、3年連続で過去最大を更新した。2014年上期は消費税増税の駆け込み需要や円安を背景に、貿易赤字は前年同期比58.0%増となったが、下期は原油価格の下落を背景に輸入の伸びが押さえられ、赤字は縮小した。輸入額は前年比5.7%増の85兆8865億円で、輸出は同4.8%増の73兆1052億円だった。
内閣府の世論調査によると、死刑制度を容認する人が80.3%に上ることが明らかになった。5年前の前回調査では死刑制度容認は85.6%で5.3ポイント減少したことになるが、依然8割台で高くなっている。死刑制度を容認する理由(複数回答)では、「廃止すれば被害者や家族の気持ちが収まらない」が最も多い53.4%で、「凶悪犯罪は命をもつて償うべきだ」(52.9%)、「生かしておくとまた同じような罪を犯す危険がある」(47.4%)が続いた。
日本フランチャイズチェーン協会は2014年の主要コンビニエンスストアの既存店ベースでの売上高は8兆8315億円だったと発表した。前年比0.8%の減少で、マイナスは3年連続となった。たばこや雑誌の販売が減少し続けたことが背景にある。2014年の客数は1.1%減少するも、客単価は0.2%増だった。新規店を含む全店ベースでの売上高は3.6%増の9兆7309億円となっており、コンビニ市場全体としては拡大している。
政府観光局は2014年に日本を訪れた外国人旅行者数は推計1341万3600人だったと発表した。これまで最高を記録した、2013年よりも約300万人上回った。訪日客が急増している背景には、円安や観光ピザの緩和に加えて、消費税免税品の対象品目が拡大されたことから、中国をはじめとする東南アジアからの買い物客が増えたことがある。観光局では、訪日客が使ったお金は推計で過去最高の2兆305億円に上るとしている。
経済産業省資源エネルギー庁のまとめによると、全国のガソリン価格は19日時点でレギュラー1リットル当たり139円60銭となり、約2年5か月ぶりに140円を割り込んだ。調査開始の1990年以降で最長となる26週連続の値下がりとなった。ガソリン価格の下落は供給過剰感による原油価格の下落があり、小売価格は今後さらに値下がりする見通しにある。
製薬会社のファイザーが在日10年未満の成人男女の外国人を対象にした調査で、「日本は母国に比べてたばこを吸いやすい環境にある」と感じている人が57.8%に上っていることが分かった。この設問を在日外国人のうち欧米出身者に限定すると、75.0%にまで達し、日本は喫煙しやすい環境にあるとみられている。たばこを吸いやすい環境だと思う理由を尋ねると、「喫煙者に対する周囲の目が厳しくない」(22.9%)が最多で、「分煙場所が多く禁煙場所が少ない」(19.5%)などが続いた。