社会・経済ニュース
2015年02月24日号
内閣府は2014年10〜12月期の国内総生産(GDP)速報値で、前期比0.6%増、年率換算で2.2%になったと発表した。昨年4月の消費税増税後で初めてプラスに転じた。輸出や設備投資が改善し、GDPのプラスに寄与したが、GDPの約6割を占める個人消費は7〜9月期と同じ0.3%増と弱含みで、本格的な回復軌道には至っていないのが実情で、経済担当相は「企業収益を賃上げにつなげることが重要だ」と指摘している。
政府の調査によると、来年1月から運用が開始されるマイナンバー制度に関して71.6%の人が「内容を知らない」としていることが分かった。マイナンバー制度による個人情報の扱いで不安に思うことは、「情報の漏えいやプライバシー侵害」が最多の32.6%で、「不正利用による被害」(32.3%)、「国による監視や監督」(18.2%)が続いた。運用開始まで1年を切り、さらに個人番号通知開始が10月1日まで迫る中、国民への浸透と理解は進んでいないことを浮き彫りにした。
2月19日の東京株式市場での日経平均株価の終値が1万8264円となり、2000年5月2日以来の高値水準となった。株価上昇の背景には、日銀をはじめ各国の金融緩和政策に加えて、円安による輸出の改善をはじめ外国人観光客の増加による国内の景気回復期待がある。市場では2000年4月のITバブル期に付けた2万833円を超えるとの見方も出てきている。
日本政策金融公庫の調査によると、子供1人が高校から大学卒業までに要する教育費は平均879万4千円に上ることが分かった。自宅以外から4年間大学に通う場合は生活費や家賃などの仕送りがさらに約560万円を要する結果となっている。また、1世帯当たりの子どもにかかる年間教育費は年収200万円以上400万円未満の家庭は114万7千円となり、収入の38.8%を占めた。世帯年収別の教育費負担割合は最も大きく、年収800万円以上世帯(14.6%)の2.5倍超を占めていた。
帝国データバンクの2015年度賃金動向に関する調査によると、ベースアップを実施する企業は36.7%に上り、加えて、一時金の引上げも含めた賃金改善を予定していると答えた企業は48.3%に上っていることが分かった。業種別にみると、賃金改善をするとした企業の割合で高かったのは建設業(51.2%)で、サービス業(49.8%)、製造業(48.9%)が続いた。改善理由として「労働力の定着・確保」が68.0%で最多だった。
文部科学省の調査によると、今春卒業予定で就職を希望している高校生の就職内定率は昨年12月末時点で前年同月比3.5ポイント増加の88.8%に上っていることが分かった。5年連続での上昇で、バブル景気といわれた1980年代後半から90年代前半以来の高い水準となった。都道府県別にみると、富山の96.9%が最上位で、石川(95.5%)、岩手(95.3%)が続き、逆に低かったのは沖縄の63.2%だった。
独立行政法人情報通信研究機構の調査によると、2014年に国内外から日本の政府機関や企業などに向けられたサイバー攻撃は約256億6千万件に上り、これまで最多だった2013年(約128億8千万件)の2倍にも達していることが分かった。同機構のまとめでは発信元のIPアドレスは約4割を中国が占め最多だった。通信種別ではインターネットに接続された機器を遠隔操作する目的での侵入を試みる攻撃が多かった。
NPO法人ふるさと回帰支援センターが同センター利用者を対象に移住地希望先についてアンケート調査したところ、1位には山梨県で、2位は長野県、3位が岡山県という結果だった。上位3県は2013年と同じだった。同センターでは希望先首位となった山梨県について、首都圏との近さに加えて、移住セミナーを定期的に開催するなど積極的な情報提供が支持を集めたとしている。