社会・経済ニュース
2015年03月31日号
共同通信社が行った全国電話調査によると、集団的自衛権行使のための安全保障関連法案の今国会での成立に関して、49.8%が「反対」と答え、「賛成」の38.4%を上回った。また、安保法制の法整備そのもの自体の反対は45.0%で、賛成の40.6%を上回っており、安保法制への国民の慎重姿勢が伺えた。さらに、他国軍を後方支援するための自衛隊の海外派遣には77.9%が国会の事前承認が必要であると答えた。
日本世論調査会が行った全国面接世論調査によると、裁判員制度を「評価する」向きは6年前の前回調査より11ポイント減少の44%にとどまったことが分かった。また、裁判員制度が社会に「定着していない」とする声は65%で過半数を占めている。さらに、裁判員を務める場合での心配な点(2つまで回答)では「重要な判断をする自信がない」(54%)、「殺人など悲惨な事件の審理に関わる」(41%)、「仕事に影響が出る」(34%)が挙げられた。
ギリシャ中央銀行の発表によると、国内金融機関の預金残高は昨年12月時点で約1600億ユーロだったが、年明け以降2か月間で約200億ユーロが流出していることが明らかになった。約12%流出したことになり、2012年の債務危機を上回るペースで流出しており、預金残高はこの10年間で最低水準にまで落ち込んでいる。ギリシャ政府と欧州連合(EU)の金融支援交渉が難航としていることを背景に、預金を引き出す動きが加速している。
内閣府の「男女間における暴力に関する調査」によると、女性の11%が特定の男性に待ち伏せされるなどのストーカー被害経験があることが分かった。男性では4%で、加害者は交際相手や元交際相手が最多の39%だった。被害により「生活上の変化があった」女性は62%で、その内容(複数回答)は「外出が怖くなった」(27%)、「心身の不調」(20%)、「夜に眠れなかった」(18%)が続いた。
共同通信社の2016年度新卒採用計画に関するアンケート調査によると、37%の企業が前年度実績より「増やす」と答え、前年調査(32%)より拡大しており、企業の積極的な採用意欲を浮き彫りにした。また、2016年度の就職戦線を企業は「学生から見て売り手市場」とみる向きが62%に上り、若年層の人口減少を背景に、学生優位の様相であることを示した。
国立がん研究センターが2011年に新たにがんと診断された患者情報をもとに、初めて公表した地域別のがん罹患状況によると、胃がんは日本海側で高いことが明らかになった。また、肺がんは北海道と日本で高く、肝臓がんは西日本で非常に高く、大腸がんは北海道・東北・山陰で多かった。同センターでは、喫煙率の高さや塩分の多い食事などとの関連もあることから、「効果的な医療提供や生活習慣改善などの対策に、情報を役立てて欲しい」としている。
国税庁の発表によると、2013年度末時点での企業の繰越欠損金の残高額は68.6兆円となり、直近ピークだったリーマンショック後の2008年度の90.8兆円から大幅に減少していることが明らかになった。企業業績の改善を裏付けるもので、5年連続で減少してきている。政府は繰越欠損金制度を2015年度から縮小していくこととしており、法人税収は増えていく状況にある。
公益財団法人新聞通信調査会が米国など6か国の国民を対象にした世論調査で、「知っている日本人」を挙げてもらったところ、米英仏では昭和天皇が最多だった。欧米での2位は、米がイチロー選手、英はオノ・ヨーコさん、仏は宮崎駿さんだった。アジアの3カ国(中国・韓国・タイ)では安倍首相が1位だった。2位は、知勇語句が山口百恵さん、韓国が伊藤博文元首相、タイが女優の蒼井そらさんだった。