社会・経済ニュース
2015年05月05日号
損害保険料率算出機構が首都直下地震の発生確率が大幅に上昇するとの政府の発生確率予測を受けて地震保険料の試算を行ったところ、保険料を全国平均で約30%引き上げる必要があると試算結果をまとめた。首都直下地震での保険支払額は最大で3.1兆円達する見込みだが、一気に保険料を30%への引き上げは契約者離れを招きかねないため、同機構と保険料を認可する金融庁は数次の段階引き上げ実施の方向で検討するとしている。
厚生労働省が全国の市町村や広域連合の4月からの介護保険料を集計したところ、65歳以上が支払う月額保険料は全国平均で5514円になることがわかった。3年に1度見直しされる介護保険料だが、高齢化を背景にサービス利用の需要が高まり、介護保険制度がスタートした2000年度比で2倍近くにまで達した。月額保険料の最高額は奈良県天川村の8686円で、最低は鹿児島県三島村の2800円となっており、地域間格差が拡大している。
格付け会社のフィッチ・レーティングスの発表によると、日本国債の格付けを「シングルAプラス」から1段階引き下げた「シングルA」としたことが明らかになった。消費税税率10%への再引き上げを1年半延期したことに加え、2015年度予算で財政再建に向けた「十分な措置」が講じられていないとして、わが国財政の不健全性を指摘している。格付け引き下げで、日本は韓国より2段階、中国より1段階格付けが低くなった。
財務省が発表した2014年4月〜2015年3月の税収実績は39兆6796億円となり、前年同期比12.3%増の高い伸びとなっていることが分かった。3月決算法人の法人税収(5月納付)なども加える2014年度税収全体では、企業業績の回復も背景に、前年度比約5兆円増の52兆円に達する見込みにある。税収増は5年連続で、税収全体ではリーマン・ショック前の2007年度を上回ることが確実視されている。
国土交通省は2014年度の新設住宅着工戸数は前年度比10.8%減の88万470戸となったと発表した。消費税増税前の駆け込み需要の反動による減少で、5年ぶりに減少に転じた。とくに注文住宅などの「持ち家」は21.1%減の27万8千戸と大幅に減少し、52年ぶりの低水準で、持ち家着工は「人口減少などから右肩下がり」が続いている。
東京商工リサーチの調べによると、女性社長数と企業数を対比した女性社長率は全国平均11.5%だった。最も高い都道府県は東京都の14%で、最も低かったのは岐阜県の7.6%だった。女性社長率が高い上位20位の都道府県をみると、西日本の15府県が占めており、「西高東低」の傾向がみられた。また、産業別に女性比率が最も高かったのは、不動産業の21%だった。また、女性社長の名前では、「和子」が5年連続トップで、次いで「洋子」、「幸子」が続いた。
観光庁の発表によると、1〜3月の外国人旅行者によると日本での消費額は四半期で過去最高の推計7066億円だったことが分かった。円安を背景に2月の春節での長期休暇を利用して来訪した中国人の「爆買い」の影響が大きいと同庁ではみており、国・地域別でみても中国の2775億円が断トツで、続く台湾の1063億円の2倍以上となっている。消費額は購買や宿泊、飲食に使徒したお金や交通費などの合計から推計している。
三菱UFJ&コンサルティングが全国の中学・高校生を対象にした調査によると、最大の悩み事について「相談している人はいない」とする高校生が41%に上ることがわかった。中学生では16%にとどまっているが、同社担当者は「交流サイトでなどでネット上の友人関係は増えても、悩み事を相談するような深い話はしにくいのでは」と指摘している。相談相手で最も多かったのは、高校生では「学校の友達」(22%)で、中学生では「母親」(48%)だつた。