社会・経済ニュース
2015年06月09日号
来年の参院選から選挙権を18歳以上に
選挙権年齢を「18歳以上」とする公選法改正案が衆院本会議において全会一致で可決され、参院でも6月17日に成立する見通しで、来夏の参院選から約240万人の未成年者が有権者に加わることになる。改正法案では、重大な選挙違反を犯した場合、原則、検察官送致とする規定が付則に盛り込まれ、未成年者と成人との罰則の不均衡にも対応している。

官公庁や企業のウィルス感染は6割超に
トレンドマイクロ社の発表によると、昨年1年間に保護情報を脅かすウィルス感染などの被害に遭った官公庁や企業は66.6%に上り、広範に危険にさらされている実態が明らかになった。とくに、6割以上の中央省庁や都道府県庁がサイバー攻撃を経験していた。セキュリティ対策が急務だが、同社では「不正侵入などは起こる前提で対策が必要だ」と指摘している。来年1月から運用が始まるマイナンバー制度へのシステム対応が完了しているとの回答は4.3%にとどまり、対応の遅れが浮き彫りとなっている。

安保法案の説明不十分と81%が指摘
共同通信社の全国電話世論調査結果によると、集団的自衛権行使を可能とする安全保障関連法案に関して「政府は十分に説明しているとは思わない」とする回答が81.4%にも上り、多くが説明不足を指摘していることが分かった。安保法案への賛否そのものについては、反対が47.6%と賛成の35.4%を上回っている。また、憲法改正への賛否では賛成が46.0%、反対が42.1%だった。

昨年の出生数、過去最少を更新
厚生労働省の人口動態統計によると、2014年出生数は100万3532人で過去最少を更新したことが分かった。女性1人が生涯に産む子どもの推定人数を表す2014年の合計特殊出生率は1.42となり、9年ぶりに低下した。都道府県別にみると、合計特殊出生率が高かったのは沖縄(1.86)が最も高く、逆に最も低かったのは東京(1.15)だった。結婚したカップル数は若者数の減少を背景に64万3740組で戦後最少となった。

1〜3月期の経常利益は過去2番目に
財務省が発表した1〜3月の法人企業統計によると、経常利益は17兆5321億円となり、これまでで最も高かった2014年10〜12月に次ぐ高い水準となったことが分かった。また、全産業の設備投資は前年同期比7.3%増加の13兆1294億円となり、8四半期連続で増加しており、企業での旺盛な投資意欲ぶりがみられた。ただ、売上高は消費税増税に伴う反動減で7四半期ぶりにマイナスに転じた。

介護給付費、最高額更新の8.5兆円
厚生労働省の発表によると、2013年度の介護給付費が前年度比4.7%増の8兆5121億円となり、過去最高を更新したことが分かった。年度末の2014年3月末時点での要介護認定者は過去最高の584万人に増え、高齢者の進展でなお一層増え続ける状況にある。介護保険制度がスタートした2000年度と比べ介護給付費は2.6倍にも達した。65歳以上の高齢者に占める認定者の割合は17.8%だった。

乗用車保有台数、16年後は9%減に
野村総合研究所の推計調査によると、2030年の全国の乗用車(軽自動車を除く)保有台数は、約3597万台となり、2014年比9.0%減少する見通しにあることが分かった。保有台数の減少割合は、推計世帯減少率の2.8%を大きく上回る見通しの背景には、後期高齢者の大幅な増加の影響したことに加え、都市部への人口集中が保有台数の引き下げ要因となっていることが挙げられている。

中学2年の4割がネット取引
日本PTA全国協議会が全国の小学5年の児童と中学2年の生徒とその保護者を対象にした調査によると、「ネットで何かを買ったり売ったりしたことがある」中学生は41.8%、小学生は20.8%に上ることが分かった。中学生が購入したもので最も多かったのは服などの「ファッショングッズ」(19%)で、小学生の最多は「ゲーム類」(10.5%)だった。同協議会には「子供がクレジットカードを無断で使い、高額出費があった」「通販サイトに自宅電話番号を登録し、不当な請求の電話が絶えない」という相談も寄せられている。