社会・経済ニュース
2015年06月23日号
銀行預金の流出が続くギリシャで、6月15〜17日の3日間にこれまでの3倍にとなる約20億ユーロが流出した。ギリシャ中央銀行の発表によると、昨年10月から今年4月までの流出額は約300億ユーロの預金が流出している。また、国際通貨基金(IMF)は今月末が返済期限となっている15億ユーロの融資返済がなければデフォルト(債務不履行)になると明言し、緊迫の度を増している。
日本世論調査会が行った全国面接世論調査によると、77%の人が大都市と地方の経済格差が拡大していると指摘し、景気回復の実感が日本全体の裾野まで広がっていない現状を浮き彫りにした。また、経済の先行き不安については、88%が「感じている」とし、その不安の理由については「少子高齢化と人口減少の進展」を挙げている。消費税増税での家計のやりくりが厳しくなったと感じている人は80%に上り、現在でも38%の人が消費を控えていると答えている。
政府が発表した報告書で2025年時点での望ましい病院ベッド(病床)数は現在の134万7千床から約15万床減少の119万床であるとの考えを示した。医療費の抑制を図る狙いがあり、ベッド数の過剰は不必要な入院や長期療養につながることとなるため、41道府県に3割以上から1割以上の削減を求めている。病床機能を救命救急などに対応する「高度急性期」、緊急性の高い「急性期」、リハビリなどの「回復期」、そして現在の療養病床にあたる「慢性期」に分類した上で、必要な病床数を推計した。
内閣府が都道府県別に500人ずつ抽出対象とした調査によると、「夫が外で働き、妻が家を守る」を家庭の理想と思う人の割合は全国平均で44.2%となることが分かった。「夫は外、妻は家」を理想とする都道府県では奈良県が唯一半数を超える50.4%が最多で、宮城(50%)、山口(49.2%)が続き、逆に最も低かったのは富山(37.2%)で、「高知」「岩手」(37.4%)が続いた。
東京商工リサーチが上場企業とその主要子会社が発表した情報漏えいや紛失を集計したところ、2012年以降、流出した個人情報は最大7148万件に上ることが分かった。発表した企業数は179社で、流出等の事故件数は288件となり、流出原因では書類の紛失や誤廃棄が130件で最多で、不正アクセスやウィルス感染は53件だった。ベネッセホールディングスの委託先の社員による不正取得の3504万件が最大だった。
一般財団法人「1more Baby応援団」が結婚14年以下の男女約3千人を対象にした調査で、75%が第2子以降の出産をためらう「第2子の壁」があると答えていることが分かった。「第2子の壁」を感じる理由(複数回答)として、「経済的な理由」(86%)が最多で、「1人目の子育てで手いっぱい」(43%)、「自身や配偶者の年齢的理由」(42%)が続いた。
日本郵政のグループ3社(日本郵政、ゆうちょ銀行、かんぽ生命)の株式上場の本申請が6月末に行なわれ、10月に上場が実現する見通しにあることが分かった。市場関係者は、初回の株式売り出し規模は3社の合計で1〜2兆円となり、政府が保有する残りの日本郵政株を含めた時価総額は10兆円が見込まれ、NTTドコモ(約8兆8千億円)以来の大規模なものとなるとしている。
日本生命保険が契約者を対象にした結婚に関する調査によると、結婚に後ろ向きな独身女性は31.0%に上り、男性(16.3%)の約2倍になっている実態が分かった。結婚に後ろ向きで否定的な女性の理由には「一人でいるのが好き」が最多の29.8%で、「結婚にプラスのイメージが持てない」(29.0%)が続いた。ニッセイ基礎研究所では「働く女性が増え、結婚に経済的なメリットを感じなくなっているのではないか」と指摘している。