社会・経済ニュース
2015年07月07日号
総務省は今年1月1日時点での国内の日本の人口は1億261万3576人となり、前年比27万1058人減少したと発表した。6年連続の減少で、減少数は調査開始の1968年以降で過去最大。年齢別にみると、14歳以下は人口全体の12.93%だったのに対し、65歳以上は同25.9%となり、少子高齢化を浮き彫りにした。今後、第2次ベビーブームの団塊ジュニアが40歳超となり、出産適齢期の女性数の減少で、一段の出生数減少が加速する。
財務省は2014年度一般会計決算概要で、税収が53兆1266億円になると発表した。景気回復で法人税や所得税が増えたことに加え、昨年4月の消費税率引き上げで消費税収が増え、5年連続で前年を上回った。税収はバブル崩壊直後の1993年度の54兆1262億円に迫るものとなり、21年ぶりの高い水準となった。税収の増加によって、国債の新規発行額は補正予算編成時より2兆円減額した38兆4929億円とし、国債新規発行額が税収を下回るのは2年連続となる。
国税庁が発表した今年1月1日時点での路線価が対前年比平均変動率はマイナス0.4%となったことが分かった。7年連続での下落となったものの、下げ幅は前年より0.3ポイント縮小するとともに、昨年から上昇に転じた東京や大阪などの大都市圏に京都などが加わり、上昇は10都府県に拡大した。円安や低金利などで海外投資家を中心に不動産投資が活発化しているとみられる。
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、2014年に65歳位以上の高齢者世帯が全世帯の24.2%を占め、18歳未満の未婚の子どもがいる世帯(22.6%)を初めて上回ったことが分かった。子どもがいる世帯は調査開始の1986年時点で46.2%を占めていたが、約30年で半分に減ったことになる。高齢者世帯は過去最多となり、少子高齢化の進展ぶりを浮き彫りにした。同省では「将来的にもこの傾向は続くのではないか」とみている。
日本年金機構への不正アクセスで125万件が流出した問題で、何人分の個人情報が漏れたのかを調査した結果、101万4653人に上り、このうち年金受給している人の情報は52万9785人だったと同機構が発表した。流出した個人情報は、基礎年金番号・氏名・生年月日・住所の4つだった。同機構が本来パスワードをかけておくべきだったが、流出した個人情報の4割を超える約45万人分の情報にはパスワードがかけられていなかった。
厚生労働省の国民生活基礎調査によると、「生活が苦しい」と感じている世帯の割合は62.4%に上り、過去最高になったことが分かった。同省では「昨年4月の消費税率の引き上げが影響している」と分析している。2013年の1世帯当たりの平均所得は前年比1.5%減の528万円で、ここ10年で最低となった背景には非正規雇用の増加などがあるとみられている。
日銀が国内の銀行や信用金庫が不動産業向けの新規設備投資資金として融資した金額を集計したところ、201年度は12兆2544億円となったことが分かった。バブル期の1989年度(12兆1075億円)を超えて過去最高額となった背景には、円安による海外マネーの不動産投資での流入や都心部の規制緩和で不動産開発が活発化していることが挙げられている。日銀では「不動産市場に過熱感はない」としながらも、注視する姿勢を崩していない。
日本生命保険が行った今夏のボーナスに関するアンケートによると、平均支給額は59万4000円と前年比0.1%増加したものの、「アベノミクス」経済効果は感じないという答えが74.1%に達していた。今夏のボーナスの増減に関しては、「変わらない」(61.9%)が最多で、「増えた」(21.7%)、「減った」(16.4%)だった。そのボーナスの使い道では、「預貯金」が最多の29.7%となったが、「プチぜいたく」を象徴するかのような,贅沢品の買い物は1.2ポイント増の4.9%だった。