社会・経済ニュース
2015年08月04日号
国際通貨基金(IMF)がまとめた日本経済に関する年次審査報告書によると、少子高齢化に伴う労働力の減少が影響し、実質国内総生産(GDP)の伸び率は中期的に年0.7%前後の低水準で推移すると予測した。また、IMFは、個人消費をはじめとする国内需要が弱いことが響き、財政健全化と構造改革の政策が不全なことから、GDP伸び率見通しは一段と下回る危惧があるとも指摘している。
文部科学省の調査によると、全国の公立小中学校の教諭の1日平均在校時間は、小学校で11時間35分、中学校で12時間6分に達している実態が明らかになった。副校長や教頭では、小学校が12時間50分、中学校が12時間53分と、教諭よりもさらに在校時間が長くなっている。<BR> 自宅に持ち帰る仕事の時間も1時間30分超になっていた。同省では教諭らの負担軽減した各地の取組事例を紹介した業務改善ガイドラインを全国の教育委員会に通達した。
中央最低賃金審議会は2015年度の地域別最低賃金の改定にあたり、全国平均の時給を18円引き上げの798円とする目安をまとめた。現在の方式に改まった2002年以降で最大の引き上げとなる。最低賃金は都道府県ごとに地方審議会で協議決定し、10月頃から適用される見通しである。最低賃金は働く人が受け取る賃金の最低下限額でパートやアルバイトの時給にも反映される。
厚生労働省の公表によると、2014年の日本人の寿命は女性が86.83歳、男性が80.50歳となり、男女ともに過去最高を更新したことが分かった。女性は3年連続で世界一となったとともに、男性は4位だった前年を1ランクアップの3位となった。医療の進歩が反映され、平均寿命は今後も延びる可能性があると同省では分析している。一方、健康上の問題で日常生活を制限されることのない「健康寿命」は2013年で女性が74.21歳、男性が71.19歳となっている。
国連がまとめた報告書によると、2100年の世界人口予測で112億人に達する見通しにあることが分かった。また、世界の人口順位にも変動がみられ、2022年にはインドが中国を抜いて世界最大の人口となり、2100年にはインド人口は2位の中国(10億400万人)を大きく上回る16億8千万人になると予測。両国だけで世界人口の約4分の1を占めるとしている。日本の2100年人口は現在より35%減の8300万人となるとしている。
日本医師会総合政策研究機構が国公立・私立の医学生を対象にした調査によると、将来専門としたい診療科を主要19領域から2つを選択させたところ、「内科」が34%で最多となり、「小児科」(19%)、「総合診療科」(15%)が続いた。また、へき地・離島勤務に関する問いでは、「従事したい」(6%)、「興味がある」(27%)、「期間限定なら」(35%)としており、同機構では「大半の学生に意欲は十分にあり、実績として認められる制度設計があれば赴任する人は確保できる」と指摘している。
内閣府が行なったテロ対策に関する世論調査によると、79.2%の人が「国内でテロが発生することに対して不安を感じている」ことが分かった。国内テロへの不安を感じる理由について尋ねたところ(複数回答)、「海外で日本人がテロ事件に巻き込まれるテロ事件が発生している」が最多の57.6%で、「過激派組織イスラム国≠ネど海外テロ組織が台頭」(57.5%)が続いた。
日本家族計画協会が行なった「男女の生活と意識に関する調査」によると、性交渉経験のある男女に「この1カ月間の性交渉の頻度」を尋ねたところ、「しなかった」人は49.3%(男性48.3%、女性50.1%)と約半数を占めた。配偶者がいる人に限定した場合でも、「しなかった」との答えは44.6%(男性36.2%、女性50.3%)に上り、2004年以降増加している。セックスに積極的に慣れない理由として、男性は「仕事で疲れている」、女性は「面倒くさい」がそれぞれ最多だった。