社会・経済ニュース
2015年08月18日号
国の借金、過去最大の1057兆円に
財務省は6月末時点での国債と借入金、政府短期証券を合わせた、いわゆゆる「国の借金」は過去最大の1057兆2235億円に達したと発表した。2013年6月末に初めて1千兆円を突破してから依然膨らみ続けており、財務省では2015年度末には1167兆円になるとみている。国民1人当たり約833万円もの借金を抱えていることになる。

就職選考前に新卒内定率は既に約6割
経団連が今年から就職選考の開始時期を新指針で8月1日としていたが、2016年春卒業予定の大学生の就職内定が進んでいる実態が明らかになった。リクルートキャリア調べによると、8月1日時点での就職内定率は64.4%、またマイナビ調べでは7月末時点で57.0%に上っていた。経団連に非加盟の中小企業や外資企業などから先に就職内定を受けているためとみられる。就職予定の大学生の平均内定保有者数はマイナビ調べで1人当たり1.8社となっている。

消費税増税、GDPを1.7%押し下げ
閣議に提出された2015年度の年次経済財政報告によると、昨年4月に消費税増税後、駆け込み需要の反動減や物価上昇による消費不振が響き、実質国内総生産(GDP)を1.7%押し下げたと分析していることが分かった。また、報告では足元の景気は4半世紀ぶりの良好な状況にあるとしたうえで、人口減少による労働力不足がデフレ脱却や経済再生の制約となるため、女性や高齢者の活用、サービス産業の生産性向上が急務であると提言している。

農林水産物の輸出額、過去最高を記録
農林水産省の発表によると、2015年上半期(1〜6月)の農林水産物の輸出額は前年同期比24.9%もの増加の3547億円となった。統計開始の2005年以降で、伸び率と金額は過去最高となったが、同省では「日本を訪れた外国人観光客が帰国後に日本産を購入する動きが拡がってきていることに加え、円安で割安感が強まり競争力が高まっている」と分析している。輸出先の首位は香港で、米国、台湾、中国、韓国が続いた。

6割がマイナンバー内容を知っている
クロス・マーケティング社が全国の15〜79歳を対象にしたインターネット調査で、マイナンバー制度について「名前も内容も知っている」(55.1%)、「他人に説明できるぐらい知っている」(5.3%)となり、内容を知っている人は6割を超えていることが分かった。逆に、約4割の人が「内容を知らない」としており、10月の番号通知、来年1月の運用開始が間近となっている中で、国民の浸透は依然不十分な状況にあるといえる。

東京五輪、国民の8割が「関心」
内閣府が行なった2020年東京五輪・パラリンピックに関する世論調査結果によると、81.9%の人が東京五輪に「関心がある」と答えていることが分かった。また、競技場で観戦したいかとの問いには過半数の51.2%の人が「観戦したい」と答え、国民の関心の高さを見せた。東京五輪を通じて世界に何を発信したいか(複数回答)を尋ねたところ、「安全・安心な社会」「おもてなしの心など日本的価値観」がともに6割を超えていた。

地方女性議員の52%がセクハラ被害
全国フェミニスト議員連盟が地方議会の女性議員を対象にした調査で、回答者の52%が「他の議員や職員からセクハラを受けたことがある」としていることが分かった。セクハラの具体例(複数回答)は、「侮るような態度や発言」が最多で、「身体接触」「下品な発言」が続いた。被害に遭った場所(複数回答)の最多が「視察先」で、「委員会や他の会議」「本会議」が続いた。

肥満の子供、家計支出が低いほど多い
日本医科大研究チームが、肥満割合と家計支出との相関について、「青年期」(12〜18歳)と「学童期」(6〜11歳)の子供を無作為抽出して調査したところ、家計支出が低いほど肥満割合が高いことが分かった。青年期の子供の月の家計支出額に応じて低支出層・中支出層・高支出層の3グループ分類して肥満割合を算出したところ、低支出層は15.1%、高支出層は4.8%と3倍超の差がみられた。ただ、学童期では家計支出の多寡と肥満割合の明確な相関は見られなかった。