社会・経済ニュース
2015年09月15日号
改正労働者派遣法が成立
9月11日の衆院本会議で改正労働者派遣法が成立し、今月30日から施行されることになった。改正では、現行で企業が派遣労働者を受け入れる期間が26職種の専門職は無期限、一般職は同じ職場で最長3年としてきたのを、専門と一般の区分を撤廃し、派遣先が労働組合の意見を基に、3年ごとに人を入れ替えれば、派遣労働者を使用できるとした。また、改正では派遣会社に対して、派遣労働者の直接雇用を派遣先に依頼すること、新しい派遣先を紹介することを義務付けた。

患者の2割が1カ月以上の「入院待ち」
厚生労働省が3年に1回調査している2014年「受療行動調査」によると、救急搬送以外で入院が必要とされたものの、実際に入院するまでに1カ月以上かかっていた人は18.8%に上り、5人に1人の割合になっていることが分かった。入院までの期間を要する理由としては「ベッドが空いていない」(26.7%)、「手術や検査の予約が取れない」(17.6%)などが挙げられた。

世界の企業の合併・買収、過去最大に
調査会社のディールロジック社のまとめによると、8月時点での世界の企業の合併・買収(M&A)総額は3兆354億ドル(約365兆円)に達し、この状態で推移すれば、通年で過去最大を記録した2007年度の4兆6098億ドルを突破するものとみられる。リーマン・ショックからの財務状況の改善に加えて、低金利を背景に買収資金を安く調達してM&Aを加速させている実態を浮き彫りにしている。

相談者の3割、「転職を思いとどまるべき」
人材サービス会社のエン・ジャパンが転職相談を仕事にするコンサルタントを対象にした調査で、転職せず現職にとどまるべき相談者が何割いるかを尋ねたところ、「3割以上」が最多の42%に上ることが分かった。次いで、「2割以上」(34%)、「1割以上」(14%)が続いた。転職しないで現職にとどまるべき理由として、「キャリア向上の努力をせず高い年収を望んでいる」「やりたいことが憧れの域を出ない」「自己理解ができていない」を挙げ、手厳しく安易な転職を戒めている。

49歳以下の農業新規就農者、過去最高に
農林水産省の調査によると、2014年に新規就農者した「49歳以下」の人は前年比22%増加の2万1860人に上り、過去最高となったことが分かった。同省では、「高齢となった親の田畑などを受け継ぐケースが多いとみられるが、国の給付制度などを利用して新たに農業に挑戦する人も増えているようだ」と分析している。農業の担い手の若返りが期待されている。

マッチを使えない小学生、8割超に
象印マホービンが首都圏に住む小学生の母親を対象に行なった「子どもの生活体験に関する調査」によると、マッチを使える小学生は18.1%にとどまり、20年前の58.9%から大幅に減少していることが分かった。また、「包丁でリンゴの皮をむくことができる」は20年前の36.3%から減少し10.1%で、「缶切りで缶詰を開けることができる」は20.7%(20年前50.7%)だった。

中国で「購入輸入食品」、日本産が首位
日本貿易振興機構(ジェトロ)が中国の都市部に住む男女を対象に「よく購入する輸入食品の原産国」を尋ねたところ、日本が米国を抜いて首位となった。また、「よく利用する飲食店」でも昨年1位だった韓国を抜き日本がトップとなった。日本食のイメージとして「健康」「安全」が中間層や富裕層で広がっていることが背景にある。購入したいと思う製品でも「日本製デジタルカメラ」が1位となった。

100歳以上高齢者、6万人超で最多更新
厚生労働省が住民基本台帳を基に調査した100歳以上の高齢者数は6万1568人に達し、45年連続で過去最多を更新したことが分かった。このうち女性が87.2%と圧倒的な割合を占めた。人口10万人当たりの100歳以上の高齢者数は48.45人で、都道府県別にみると、島年県(90.67人)が最多で、最少は埼玉県(28.68人)だった。100歳以上の高齢者が過去最多を更新したことに同省では「医療の進歩や高度化、高齢者の健康意識の高まりがある」と分析している。