社会・経済ニュース
2015年09月22日号
政府観光局のまとめによると、今年の訪日外国人旅行者は9月10日時点で1342万4千人となり、これまで最多だった昨年の1341万人を超えたことが明らかになった。同局では、「通年で1900万人に届く勢い」との見方を示している。訪日外国人旅行者の増加の背景には、依然続く円安や航空路線やクルーズ船寄港の増加、免税品拡大が挙げられている。国・地域別では中国の334万人が最多で、韓国(255万人)、台湾(246万人)が続いた。
生命保険文化センターの2015年度生命保険に関する全国実態調査によると、加入世帯が1年間に支払う生命保険料(個人年金保険を含む)の平均は38万5千円だったことが分かった。比較可能な2003年度以降、減少が続き、03年度(53万3千円)比で約28%も減っている。また、生命保険会社の営業職員を通じて加入した人の割合は2012年度の68.2%から59.4%に減少した一方、保険代理店経由の加入者は6.9%から13.7%に増加した。
文部科学省の学校現場に対する「新通知案」によると、来年の参院選から実現する「18歳選挙権」に対応し、校内での政治活動は原則禁止するものの、校外では一定の条件の下で容認することが分かった。49年ぶりの通知見直しで、これまで学生運動の高校生への波及を阻止する上で学校の内外を問わず政治活動を禁止してきたが、18歳選挙権を踏まえ、緩和の必要性を判断した。新通知では、教師の公正中立的な立場での生徒指導も要請するとしている。
連合が過去5年間で在職時に妊娠した経験のある20〜40代女性を対象にした調査で、「育児休業をしたか」の質問に対し、60.3%が取得したとする一方で、39.6%が取得できなかったと答えていることが分かった。取得できなかった理由の最多が「会社が取得できる環境になかった」としている。また、職場でマタハラが起きる原因(複数回答)では、「男性社員の妊娠・出産への理解・協力不足」(67.3%)が最も多く、「職場の業務過多・人員不足」(44.0%)が挙げられた。
文部科学省の問題行動調査で、2014年度に全国の小学校で起きた暴力行為件数は1万1468件に上り、過去最多となったことが分かった。中学校では3万5683件、高校では7091件だったが、中・高校では前年を下回った。小学校で増加した要因を都道府県教育委員会に尋ねたところ、「同じ児童が複数回暴力行為に及ぶ」「感情のコントロールが上手くできない児童が増え、ささいなことで暴力に至る」との回答があった。
文化庁の2014年度国語に関する世論調査で、手書きへの意識を調べたところ、年賀状や挨拶状で印刷よりも手書きや手書きが一言添えられた方がよいとする答えが87.6%となり、手書きに好感を抱く人が大半であることが分かった。手書きの習慣について「これからの時代も大切にすべきであると思う」が91.5%を占めたが、日常生活で手書きする機会を尋ねると「よくある」「時々ある」は72.7%にとどまった。
米格付け会社のスタンダード・アンド・プアーズ(S&P)は日本の国債格付けを「AAマイナス」から1段階下の「A2プラス」に引き下げたと発表した。2011年から4年8か月ぶりの引き下げで、同社は「デフレ脱却や経済成長を目指した政府の経済政策が、国債の信用力の低下傾向を今後2〜3年で好転させる可能性は低い」と指摘している。中国や韓国より1段格下の格付けとなった。
国立がん研究センターが発表した2007年にがん診療連携拠点病院でがんと診断された患者の5年生存率は全国平均で64.3%だったことが分かった。主要ながんの種類別の5年生存率は、乳がんが92.2%と最も高く、大腸がんが72.1%、胃がんが71.2%、肺がんが39.4%、肝臓がんが35.9%となっている。集計された約17万件データは年齢構成や発見時の進行度を都道府県別に公表し、今後の対策を点検する契機にして欲しいとしている。