社会・経済ニュース
2015年11月24日号
GDP、2期連続でのマイナスに
内閣府は、7〜9月期の国内総生産(GDP)が前期比0.2%減となり、年率換算では0.8%減になったと発表した。企業の設備投資が前期比1.3%減と低迷し、個人消費は同0.5%増と力強さが見られなかった。首相は「緩やかに景気は回復基調が続いている」としながらも、「弱さが見られる流れを反転させねばならいない」として2015年度補正予算編成を指示した。

大学生の就職内定率、5年ぶりの減少
文部科学省と厚生労働省の調査によると、来春卒業予定の大学生の就職内定率は10月1日現在で前年同期より1.9ポイント減の66.5%となり、5年ぶりに減少している実態が分かった。就職選考活動の解禁時期が従来の4月から8月にずれ込んだことで企業が内定を出す時期が地方を中心に遅れたことや、学生が内定先を絞り切れていないことが影響している。両省の推計では約29万人が内定を得ている一方、約15万人が未だに就活を続けている。

マイナンバー対応中の企業は6割超
帝国データバンクが大企業や中小企業を対象に行なったマイナンバー対応調査によると、「対応が完了」は6.4%、「対応中」が65.9%、「対応予定はあるが何もしていない」が21.6%である実態が分かった。制度への認知度については「内容も含めて知っている」は75.0%に上り、4月時点よりも約30ポイント増加したが、従業員5人以下の企業では55.5%にとどまっていた。通知カードの遅れもあるが、企業での対応の遅れがみられた。

訪日した中国観光客8割が「再来日」希望
野村総合研究所のインターネット調査によると、訪日した中国人観光客の約8割が再び「必ず来る」「多分来る」とした再来日を希望していることが分かった。再来日する場合の関心事を聞いたところ、「地方都市観光・レジャー」が最多の28.1%で、「大都市観光・レジャー」(26.7%)を上回っており、地方観光への関心の高さが見られた。再来日に最も行きたい場所として北海道のほかに、富士山など中部地方を挙げる人が多かったとしている。

日本から中国への直接投資、25.1%減に
中国商務省の発表によると、今年1〜10月までの日本から中国への直接投資実行額はドルベースで27億6千万ドルとなり、前年同期比25.1%減少した。中国経済の減速や人件費高騰があって、日本企業の進出意欲が減退していることを浮き彫りにした。同省では「第13次5か年計画(2016−2020年)で取り組む経済の構造改革をチャンスと捉え、中国市場をさらに開拓して欲しい」と日本企業への投資を訴えている。

大卒初任給、0.8%増の20万2千円
厚生労働省の発表によると、本年の大卒初任給は前年比0.8%増の20万2千円となり、高卒は同1.3%増の16万900円だった。2年連続での増加で、大卒の産業別にみると、人手不足とされる建設業で4.1%増、高卒では金融・保険での8.6%増が目立った。男女別にみると、大卒男性20万4500円、女性19万8800円、高卒男性16万3400円、女性15万6200円だった。

認知症サポーター目標を800万人に
厚生労働省は増加する認知症対策として、認知省への正しい理解を育み自分のできる範囲で認知症の人やその家族を支える「認知症サポーター」の数を従来目標より200万人引上げ、2017年度末に800万人とするとした。認知症サポーターは市町村や職場などで実施される養成講座を受講すればサポーターになれる。同省では、サポーター養成だけでなく、様々な現場でサポーターが活躍できる仕組みづくりを検討していくとしている。

妻の「へそくり」、夫の2倍強に
明治安田生命保険が行ったアンケート調査によると、夫婦合わせた「へそくり」の平均額は前年より約18万円減の92万9601円だったことが分かった。夫婦別の「へそくり」の平均額は妻が126万8446円で、夫は58万9058円で、2倍以上の開きがあった。また、夫婦の小遣い合計額は月平均2万6486円で、5年連続で減少しており、夫は3万1687円、妻が2万1314円だった。