社会・経済ニュース
2017年01月10日号
日本老年学会は高齢者の定義を現在の65歳以上から「75歳以上」とするとともに、前期高齢者の「65〜74歳」を准高齢者とするよう提言した。老年学会は日本老年医学会など医師や社会学者ら参画する7学会で構成されており、今回の提言では医療の進歩や生活環境の改善によって10年前に比べて身体の動きや知的能力が5〜10歳は若返っていると指摘した。その上で、明るく活力ある高齢化社会の実現のために准高齢者を中心に社会の支え手となるよう提言している。
日本自動車販売協会と全国軽自動車協会連合会の発表によると、2016年の軽自動車を含む国内新車販売台数は497万260台となり、東日本大震災のあった2011年以来5年ぶりに500万台を割り込んだことが分かった。2年連続での減少となった背景には、軽自動車が2014年に約227万台と過去最高を記録したものの、2015年は軽自動車税の増税で約186万台まで落ち込み、昨年はさらに約172万台まで激減するなど、軽自動車の販売低迷がある。
中国人民銀行の発表によると、2016年12月時点での外貨準備高は3兆105億ドル(約352兆円)になったことが分かった。前月比410億ドル減り、2011年2月以来の3兆ドル割れが視野に入ってきた。世界一規模を誇る中国の外貨準備高はこれまでピークだった2014年6月の3兆9932億ドルから23%も減少となった。背景には、人民元相場の急激な下落を食い止めるために外貨準備高を取り崩しドル売り介入したことがある。
インターネット調査会社「マクロミル」が60〜70代男女を対象にした調査で、73.6%の人が人生の最後に向けて準備する「終活」への取組みに前向きであることが分かった。終活に前向きな人の理由を尋ねたところ(複数回答)、「家族に迷惑を掛けたくない」(70.7%)が最多で、「寝たきりになった場合に備えて」(40.4%)、「人生の終わり方は自分で決めたい」(31.5%)、「今後の人生をよりよく行きたい」(20.2%)が続いた。同社では「終活への関心が急速に高まっている」とみている。
海上保安庁は、昨年1年間で沖縄県・尖閣諸島周辺の領海への中国公船の侵入は延べ121隻の上ったと発表した。2012年9月に日本が尖閣諸島を国有化した翌年の2013年の延べ188隻に次ぐ2番目の多さとなった。また、領海外側の接続水域への入域も昨年は752隻となり、2013年の延べ819隻に次ぐ多さとなった。中国が南シナ海問題で国際仲裁裁判所決定を受け入れるよう求めた日本への強い反発が背景にあると識者はみている。
結婚相手紹介サービスを展開するオーネットが今年新成人となる男女を対象にした調査によると、「交際相手が欲しい」新成人は74.7%に上り、昨年の64.0%から急増していることが分かった。「交際相手が欲しい」新成人は2000年には90.0%あったが、次第に減少傾向にあり、2015年には過去最低となる62.6%となっている。交際相手が欲しい理由に挙げられたトップは「一緒に過ごす相手が欲しい」で、「ときめきたい」「なんでもそう多段できる異性が欲しい」が続いた。
就職情報会社マイナビの調査によると、2018年春に卒業する大学生や大学院生の採用を予定している企業の56.8%が「厳しくなる」と予想していることが分かった。とくに、人手不足が指摘されている業種の「小売り」(70.1%)、「建設」(61.5%)で厳しくなると指摘する割合が高かった。昨年の採用活動についても88.9%の企業が「厳しかった」と指摘している。同社担当者は「若手社員が積極的にOB訪問に応じたり、インターンシップ(就業体験)に力を入れるなど積極的なアプローチ」の必要性を説いている。
第一生命保険が全国の保育園・幼稚園児と小学生を対象に毎年行っている「大人になったらなりたいもの」の2016年度調査結果によると、男の子のランキングで「学者・博士」が前年8位から2位へ急浮上したことが分かった。日本人が3年連続でノーベル賞受賞したことで男の子の憧れが多くなったものと同社ではみている。男の子の首位は7年連続で「サッカー選手」で、女の子の首位は20年連続で「食べ物屋さん」だった。