社会・経済ニュース
2017年11月21日号
内閣府は7〜9月期の国内総生産(GDP)は実質で前期比0.3%増となり、年率換算では1.4%増となったと発表した。16年ぶりに7四半期連続でのプラス成長となった。ただ、前年同期の年率換算2.6%と比べると、成長の鈍化がみられた。内訳をみると、個人消費は長雨などの天候の影響で前期比0.5%減、設備投資が同0.2%増、公共投資が2.5%減、住宅投資が0.9%減、輸出が1.5%増となっている。
文部科学省の調査によると、来春卒業予定の大学生の就職内定率は10月1日時点で、調査開始の1996年以降で最も高い75.2%になったことが分かった。また、厚生労働省のまとめによる高校生の9月末現在の内定率は前年同期比2.3ポイント増の62.7%となった。地域別の大学生の内定率は、関東が79.8%と最も高く、近畿(78.7%)、北海道・東北(72.5%)、中部(72.0%)、九州(68.7%)、中国・四国(58.8%)が続いた。
財務省の法人企業統計調査によると2016年度末時点で企業の現預金は過去最多の211兆円に上ることが分かった。2016年度の企業の純利益は50兆円に及び、バブル最盛期だった1989年度の18兆円を大きく上回ったが、賃金や設備投資には向かわずに、現預金を積み増している実態にある。事実、人件費は202兆円で5年前と比べ1%増にとどまり、人件費支出がピークとなった1998年の204兆円をも下回っており、景気の本格回復の決め手となる個人消費が伸びない要因とも指摘されている。
就職情報サイト運営会社のリクルートキャリアの調査によると、2018年度春卒業予定の大学生のうち、10月時点で内定を得た学生が企業に辞退を申し出た人の割合は64.6%に上ることが分かった。過去6年間で最多となった内定辞退の背景には、人手不足で売り手市場となっている就職状況があり、複数の内定を得た人が就職先を絞る傾向がみられる。同社では、「企業が例年より内定を多めに出した結果、2社以上から内定を得た学生が増え、辞退率が上がった」とみている。
内閣府が行った「治安に関する世論調査によると、自身や身近な人が犯罪に遭うかもしれないと不安になる場所を尋ねたところ(複数回答)、最多が「インターネット空間」(61.1%)を挙げたことが分かった。指摘された2位以降の場所は「繁華街」(54.3%)、「路上」(47.6%)、「電車や飛行機などの乗り物」(34.6%)となっている。ネット空間を不安に上げた人を年代別にみると、18〜29歳が75.4%に上り最も多くなっており、30〜50代でも7割を超えている。
スポーツ庁が中学と高校の運動部活動について実態調査したところ、顧問教員の半数以上が校務多忙による悩みを抱えていることや心身の疲労を感じていることが分かった。部活の悩みを顧問教員に尋ねたところ(複数回答)、「公務が忙しくて思うように指導できない」(54.7%)が最多で、「心身の疲労・休息不足」(51.8%)、「公務と部活動の両立に限界を感じる」(47.9%)が続いた。
会計検査院がまとめた2016年度決算報告で官庁や政府出資法人などを調査し、税金の無駄遣いを指摘したり改善を求めたりした件数は423件で総額874億4130万円に上ったことが分かった。指摘金額は前年度の1兆2189億円から大幅に減少し、過去10年間では最も少なくなっている。指摘した中で法令違反や不適切な予算執行と認定した不当事項は333件(137億1821万円)あった。また、堤防整備で未整備区間があるために広範囲に浸水の恐れがあるとして11道県の24カ所について、改善を求めてもいる。
明治安田生命保険が行なった20〜50代の既婚男女を対象にした調査によると、夫婦関係が「円満」「まあ円満」と答えた人は76.1%だったことが分かった。「円満」とする夫婦の平均会話時間は平日で113分だったのに対し、「円満でない」夫婦とでの間では約3倍の開きがあった。
また、「生まれ変わっても、もう一度同じ相手と結婚したい」との答えは46.7%と半分ほどにとどまった。さらに、夫が記念日などで妻へ贈るプレゼント予算は1回平均1万5073円で、逆に妻から夫へは1万1609円だった。