社会・経済ニュース
2017年12月12日号
政府は12月8日の閣議で、天皇陛下の退位日を2019年4月30日とし、翌日の5月1日に新天皇として皇太子が即位するとともに、改元する政令を正式決定した。退位される天皇陛下は「上皇」、皇后さまは「上皇后」となり、皇位継承順第1位となる秋篠宮さまは「皇嗣」に就くことになる。新天皇即位と併せて改元される元号について、政府は「国民生活への影響を考慮する」として来年半ばに公表する方針である。
ライフメディアが30〜59歳の男女を対象にしたアンケート調査によると、75%の人が「老後の不安」を挙げていることが分かった。不安を感じる項目について、多い順に、「老後の資金」、「年金制度」、「病気やケガ」、「老後の住環境」、「老後の仕事」、「親の介護」、「自身や配偶者の介護」が挙げられた。上位に、老後の資金や年金制度といった老後を支える経済基盤への不安が多く、事実、内閣府の調査でも65歳を超えても働きたい人の割合も66%と高く、老後の生活資金確保への高い意欲がみられる。
内閣府は7〜9月期の国内総生産(GDP)改定値は、前期比0.6%増、年率換算で2.5%増になったと発表した。7四半期連続でのプラス成長となったが、7四半期連続は現在の基準で比較できる1994年4〜6月期以降で初めてとなる。個人消費が0.5%減と弱かったものの、設備投資(1.1%増)と輸出(1.5%増)がGDPを下支えする構図となっている。民間シンクタンクでは今後も景気は緩やかに拡大基調が続くとみている。
日本自動車輸入組合は今年1〜11月の外国メーカーの新車販売台数は27万4595台に達したと発表した。同組合では、例年、12月は多く売れることなどから年間販売台数は30万台に達することが確実視され、1997年以来20年ぶりに30万台を超える見通しである。背景には、景気回復基調にあることに加え、外国メーカーの積極的な新型車投入が奏功している。メーカー別にみると、メルセデス・ベンツが首位(6万1055台)で、BMW、フォルクスワーゲンが続いている。
国際通貨基金(IMF)は報告書で、中国企業の債務残高が国内総生産(GDP)比で2015年度末までに165%に達したと発表した。報告書では、借金が積み上がっている企業は「不動産、建設、鉄鋼などの斜陽産業に集中」しているとしたうえで、低金利の借入資金が採算性の不透明な事業に投じている国有企業もあると指摘している。IMFでは、金融システムの安定性を損なうリスクがあるとして、金融機関の監督強化と、中国政府の高成長優先の政策を転換する必要があると警鐘を鳴らしている。
シチズン時計が今年入社の新入社員男女を対象にした調査によると、41.5%が1カ月当たりの上司との飲み会頻度は「ない」と答え、最多だったことが分かった。2位は「1回」が36.5%だった。理想とする上司との飲み会頻度では「1回」が40.3%で最多となり、「ない」(37.5%)が続いた。また、平日の終業後に真っすぐに帰宅する頻度を尋ねると、最多は「5日」(44.0%)で、「4日」(22.3%)、「3日」(20.5%)が続いた。
財務省は10月の国際収支速報で、海外とのモノやサービス、投資における経常収支は2兆1764億円の黒字になったと発表した。前年同月比40.7%もの大幅な増加で、4カ月連続で増加しており、10月の黒字額としては過去最大となった。内訳では、貿易収支が4302億円の黒字、海外投資家らの収益を示す第1字所得収支が1兆9405億円の黒字、サービス収支は334億円の赤字となっている。
博報堂が40〜60代を対象にした意識調査で、「あなたは従来の40〜60代と違うと感じるか」の質問で、84.7%が「違う」と答えていることが分かった。その「違い」を尋ねると、「年相応にならない」(32.1%)が最多で、「若さ」(27.5%)、「いつまでも未成熟感が残る」(26.9%)が続いた。自分たちの世代を表現する言葉を世代別に挙げてもらったところ、男性は40代が「ガンダム」、50代が「戦争を知らない」、60代は「フォークソング」が最多だった。女性は、40代が「ベビーブーム」、50代が「バブル」、60代が「戦争を知らない」が最も多かった。