社会・経済ニュース
2018年02月13日号
財務省の2017年の国際収支速報によると、海外との貿易や金融取引での経常収支は21兆8742億円となったことが分かった。経常収支の黒字は3年連続で、黒字額自体では2007年の24兆9490億円に次いで過去2番目の高い水準となった。内訳では、貿易収支が4兆9308億円、訪日外国人旅行者の増加を背景に旅行収支は過去最高の1兆7626億円、海外との利子や配当金の収支である第1次所得収支は19兆7397億円と、それぞれ黒字となっている。
日本年金機構は今年4月から国民年金保険料の滞納者に対する強制徴収に関し、これまでの督促基準となる滞納期間を「13カ月以上」としてきたものから「7カ月以上」に拡大し、納付率の向上を目指す。強制徴収では所得が年間300万円以上の滞納者を対象に、電話や訪問で支払いを督促し、従わない場合には財産差し押さえなどの処分で対応し、2016年度には約1万4千人が差し押さえ対象となった。今回の督促基準が7カ月以上に拡大されたことで、督促対象者は約37万人となる見通しである。
日銀のまとめによると、銀行カードローンの2017年12月末時点での貸出残高は前期の9月末に比べ0.4%減の5兆7460億円だったことが分かった。5年ぶりに減少に転じた背景には、多重債務者の増加や自己破産を助長しているとの指摘から金融庁の立ち入り検査に加え、全国銀行協会が自主規制を申し合わせたことが挙げられている。銀行にとってカードローンは、日銀の金融緩和策により低金利が長期化する中での収益源ともされていた。
農林水産省が発表した2017年の農林水産物・食品の輸出額が前年比7.6%増の8073億円となり、5年連続で過去最高を更新したことが分かった。伸び率の高かった品目でみると、イチゴが前年比56.6%増の約18億円、牛肉が同41.4%増の192億円。また、コメ(約32億円)、日本酒(約187億円)は2割近い伸びとなり、緑茶も24.3%増の約144億円となった。一方、リンゴは不作が響き17.7%減の約109億円、ホタテ貝も不漁で15.6%減の約463億円だった。
厚生労働省は昨年11月に生活保護を受給した世帯は164万2971世帯だったと発表した。7カ月連続で過去最多を更新しており、受給世帯の内訳では、65歳以上の「高齢者」が半数以上を占める86万564世帯だった。生活保護に関しては、今年10月から実施される生活保護費のうち食費や光熱費などの「生活扶助」の基準額見直しによる支給額が公表されているが、受給世帯全体の67%で支給額が減額となる。
警察庁のまとめによると、2017年1年間での「おれおれ詐欺」などの特殊詐欺の認知件数は前年比28.6%増の1万8201件に上ったことが分かった。7年連続での増加で、被害額は約17億4千万円減少したものの、390億3千万円と依然高い水準にある。手口別にみると、子や孫を装った「おれおれ詐欺」が8475件(被害額203億4千万円)、有料サイト利用金名目の「架空請求詐欺」が5754件(同127億9千万円)で、この2手口で全体の8割近くを占めた。
経済産業省は再生可能エネルギーの固定価格買い取り制度での事業者向けの太陽光発電の買取価格を2018年度は1キロワットあたり18円とすることを決めた。前年の21円から引き下げとなり、制度が始まった2012年度の40円と比べ半額以下となる。引き下げの背景には、買取価格を引き下げることで電気料金に上乗せさせられる家庭や企業の負担を軽くする狙いとともに、海外と比較して発電費用が高いこともあり、国内事業者の自立を促す狙いがある。
滑剔q新書が20歳以上の男女を対象にした「ライフエンディング(終活)に関する実態調査」によると、人生の終わりを意識した際に実際行動したことの内容を尋ねたところ(複数回答)、最多は「持ち物整理」(55.7%)だったことが分かった。次いで、「エンディングノートを買う」(28.1%)、「エンディングノートを部分的でもいいから書く」(27.1%)、「財産の整理をする」(25.6%)、「生前にお墓を買う」(21.7%)が続いた。