社会・経済ニュース
2018年06月26日号
6月22日に行われた石油輸出国機構(OPEC)の定時総会で非加盟国との協調減産の規模縮小に関する協議の結果、世界の供給量の約1%に相当する日量100万バーレル増量することで暫定合意した。これを受け、ニューヨーク原油先物相場は、増産効果が想定していた以上に小さいものと見て、3週間ぶりの高値(1バーレル=68.58ドル)となつた。市場関係者は、原油先物価格は年末には1バーレル=73〜75ドルに上がるとみており、ガソリン価格は高止まりする公算が高い。
総務省が各地のケアマネジャーを通じて家族介護者に調査票を配布して行なった調査によると、家族の介護で離職した人のうち、再就職したのは30.2%にとどまっていることが分かった。また、調査で、仕事と介護の両立を支える介護休業について尋ねたところ、9割以上が「利用した経験」がなかった。家族介護者からの自由記述回答で、「介護は先が見えず、再就職しようにもできない」「介護休業制度があっても、勤め先が認識していなければ利用できない」との意見もあった。
2017年度の一般会計税収が58兆円台後半になったことが分かった。政府は当初、57兆7千億円と見込んでいたが、堅調な企業業績と賃金の改善が進み、法人税、所得税、消費税の基幹3税の税収が大きく上回り、1兆円もの大幅な増収となる見通しで、7月上旬に財務省が正式発表する。税収が58兆円を超えるのは、バブル直後の1991年以来、26年ぶり。政府は、2018年度も回復基調にあるとして、59兆1千億円の税収を見込んでいる。
日本ホスピス・緩和ケア研究振興財団の意識調査によると、終末期に病状が重く、自分で意思決定が困難な場合、意思決定を委ねたい人がいる人は87.3%に上ることが分かった。その終末期の希望について、その代理意思決定者とどの程度話し合っているかを尋ねたところ、「話し合ったことはない」が57%と過半数を占めた。逆に、代理意思決定者が自分の希望について知っているかを尋ねたところ、「十分に知っていると思う」が20%、「知っていると思う」が40%、「知らないと思う」が40%だった。
2018年自殺対策白書によると、2017年の人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率は16.8となり、8年連続で低下していることが分かった。統計開始の1978年以降で最低を記録した。しかし、20歳未満は2.6となり、1998年以降横ばい状態を続けており、白書では「若い世代の自殺は深刻な状況」と指摘している。20歳未満の自殺の原因・動機は「学校問題」「健康問題」「家庭問題」の順で多く、政府はインターネット交流サイト(SNS)での相談対応の強化に取り組むとしている。
警察庁のまとめによると、2017年の全国での山岳遭難事故は2583件発生し、遭難者は3111人、うち死者・行方不明者は354人だったことが分かった。いずれも統計開始の1961年以降で最多となった。遭難者の年齢別でみると、60代が最多の741人で、次いで70代が669人、50代が455人となり、60歳以上が半数を占めた。目的別では、登山が全体の71.5%を占め、山菜・キノコ採りが12.2%だった。
時事通信の調査によると、2019年度に採用する上級職(大卒・大学院修了程度)の応募者数が前年度比7.2%減の5万9801人にとどまることが分かった。37都府県で前年を下回り、応募者自体は7年連続での減少となる。有効求人倍率が高い水準にある中、民間企業での積極的な採用が響いているものとみられる。また、自治体からは「人材確保の競争が官民間だけでなく、国や他自治体との間でも厳しさを増している」との指摘の声もある。
ガス機器メーカーのリンナイの調査によると、普段の生活でストレスを「非常に感じている」「やや感じている」としたストレスを感じている人は66.7%に上ることが分かった。職場と家庭でのストレスの感じ方を聞いたところ、職場は「非常に」「やや」を合わせ70.7%の人が、家庭では同51.1%の人がそれぞれストレスを感じていた。家庭内での具体的なストレスを尋ねたところ(複数回答)、「部屋が片付かない、または汚い」(29.2%)、「家事」(24.1%)、「家族と話が合わない、またはけんかになる」(17.8%)が挙げられた。