社会・経済ニュース
2018年10月16日号
10月15日、安倍首相は法律の定めに基づき、予定されている2019年10月1日から消費税率を10%に引き上げることを表明した。首相は、全世代型社会保障制度へと転換し、財政健全化も進めるとしたうえで、引き上げによる税収のうち半分を国民に還元するとの考えも示した。増税後の景気が腰折れしないよう、自動車や住宅などの大型耐久消費財へ税制や予算措置などを講ずるとともに、中小小売業にポイン還元による支援策を講ずるとしている。
時事通信がふるさと納税の返礼品で総務省から早期見直しを求められている380市町村を対象に調査を行ったところ、9割を超える346市町村が「見直す」方針であることが分かった。総務省が10月末までの見直しを求めているが、10月末まで見直すとした自治体は261市町村(違反通知自治体全体比68%)だった。また、調査に際し自治体からは、「地場産品以外の返礼品の見直しについて定義があいまい」とか、「人気のある特産品がある自治体の独り勝ち」と指摘する声も上がった。
政府が臨時国会に提出する入管難民法など改正案骨子によると、外国人労働者の受け入れ拡大に向け、これまで高度な専門人材に限って受け入れてきたが、新たな在留資格を新設することとなった。新設の在留資格は、受入が必要な介護や農業などの業種で、知識や経験など一定の技能が必要な業務に就く「特定技能1号」と、熟練技能が必要な業務に就く「特定技能2号」が設けられる。特定技能1号は在留期限が5年で家族帯同を認めないとし、2号は家族の帯同もでき、在留期限を更新し続けることができることに加え、条件を満たせば永住できるとしている。
経団連は大手企業の採用面接などの解禁日を定めた指針を2021年春入社の学生から廃止することを決定した。就活ルールは1953年に政府と大学、産業界が選考日程を申し合わせた「就職協定」が締結されてきていた。新しいルールについては政府主導で、大学側や産業界も参加する関係省庁連絡会議での競技されることになるが、経団連の関与が薄まることから、早期の就職活動が進んでいくのではとの懸念の声が大学側を中心に声が上がっている。
皇位継承に伴う儀式の詳細を検討する「式典委員会」の初会合で、政府は皇太子さまが新天皇に即位される来年5月1日と、「即位礼正殿の儀」が行われる来年10月22日をその1年に限って祝日とする考えを示した。これにより、祝日法の規程に基づき、来年4月27日から5月6日までの10日間は連休となる。政府は、今月招集の臨時国会に特別法を提出するとしている。また、式典委員会では、秋篠宮さまが皇位継承順1位の「皇嗣」となることを示す「立皇嗣の礼」を2020年4月19日行うことも決めた。
リサーチ・アンド・ディベロプメントが50〜79歳の既婚男女を対象にした調査によると、介護が必要になった時に暮らしたい場所を尋ねたところ、男性の55%が「自宅」と答え、「高齢者向け施設」が30%で、「自宅」が25ポイント上回っていることが分かった。一方、女性は42%が「自宅」を希望したものの、「高齢者施設」も39%と大きな差異は見られず、夫と妻の違いがみられた。配偶者を「心の支え」とする男性が多いことを浮き彫りにした形だ。
日本の民間非営利団体「言論NPO」と中国国際出版集団が日中両国で行った共同世論調査によると、日本に「良い」印象を持つ中国人は42.2%で、調査開始の2005年以降で初めて4割を超えたことが分かった。他方、日本人の86.3%が中国の印象を「良くない」と感じていた。日本の印象が良い理由では(複数回答)、「経済発展を遂げ、生活水準が高い」(51.6%)が最多で、「礼儀があり、マナーを重んじ、民度が高い」(49.2%)が続いた。
子育てサービスのベビーカレンダーが0歳児から大学生までの子どもを持つ男女を対象に、「子どもがいる人生をどう思うか」と尋ねたところ、「とても良い」(83.3%)、「まあまあ良い」(15.0%)と答え、98.3%の親が「子どもいて良かった」と答えていることが分かった。子どもがいて良かったと感じる理由(複数回答)では、「つらいこともあるが幸せと感じる瞬間がある」が最多の82.8%で、「家族が増えたことが嬉しい」(67.9%)、「子育てを通じて自分も成長できる」(59.7%)が続いた。