社会・経済ニュース
2018年10月23日号
米財務省が発表した2018年度会計(2017年10月〜18年9月)の財政収支は7789億9600万ドル(約87兆円)の赤字だった。赤字額は前年度17%増と大きく、3年連続で拡大してきており、2012年度以来の高い水準となっている。赤字が拡大している要因は、法人税率の引き下げをはじめとする大幅な減税が行われたことに加え、歳出拡大を進めたことにある。米政府は国債増発を行い、長期金利が上昇し、今後、利払い費の増大で歳出が拡大する構造になっている。
厚生労働省が行った「2017年派遣労働者実態調査」によると、派遣労働者の39.6%の人が今後正社員として働きたいと考えていることが分かった。従業員5人以上事業所で働く約1万4千人を対象にした調査で、「派遣労働者として働きたい」とする人は26.8%にとどまり、正社員として安定的な働き方を望む声が多かった。一方、派遣労働者を就業させている理由を事業所に尋ねたところ(複数回答)、「欠員補充など必要な人材を迅速に確保できるため」(73.1%)で最多だった。
中国国家統計局は今年7〜9月期の国内総生産(GDP)が実質で前年同期比6.5%増だったと発表した。リーマンショック後の2009年1〜3月期(6.4%)以来の低水準となった。中国政府が過剰債務を抑制する政策を打ち出したことによって、固定資産への投資が鈍化したことや、米国との貿易摩擦が響いたものとみられる。このため。中国政府は、当初予定していた2千億元(約3兆2千億円)の減税を6倍を超える1兆3千億元に上積みして、消費拡大への措置を講ずるとしている。
野村総合研究所が携帯大手3社のスマートフォン利用者約3千人を対象に、携帯電話料金について尋ねたところ、59%の人が「高い」と感じていることが分かった。「安い」は3%にとどまり、「どちらともいえない」は38%だった。また、料金に「納得していない」は32%で、「納得している」が13%、「どちらともいえない」が半数を超える55%だった。さらに、支払ってもよいと思う通信料金は平均月額6537円で、実際に支払っている額(8764円)とは3割以上もの乖離がみられた。
世界経済フォーラムが発表した2018年版報告書で140カ国・地域の競争力を順位付けしたところ、9年連続首位だったスイスが4位に落ち、米国が10年ぶりに首位に返り咲いたことが分かった。日本は、昨年の9位から5位に順位を上げた。日本の評価では、健康寿命の長さなどの健康分野で1位になるとともに、技術革新でも高い評価を受けるとともに、成人の9割以上がインターネットを使用することなどからデジタル技術分野で3位に評価された。
帝国データバンクが全国約2万3千社を対象に「人手不足に対する企業の動向調査」の結果、正社員の過不足は50.9%の企業が「不足」と答えていることが分かった。「適正」とした企業は41.3%で、「過剰」は7.8%だった。「不足」と答えた企業の業種では、「情報サービス」が71.3%で最も多く、「運輸・倉庫」(67.6%)、「建設」(66.3%)が続いた。また、東京商工リサーチのまとめによると、今年1〜9月までに深刻な人手不足を背景にした企業倒産は299件に上り、昨年1年間の317件を上回るペースだとしている。
民間シンクタンク「ブランド総合研究所」は2018年市区町村別の魅力度調査で函館市が首位となったと発表した。同研究所が20〜70代の男女を対象に、市区町村の魅力度や認知度、住みたい度合いなどの84項目を尋ねて集計したもの。函館市は2年ぶり5度目の首位となり、京都市、札幌市、小樽市、神戸市が続いた。また、都道府県別の魅力度ランキングでは、北海道が10年連続で首位となり、京都府、東京都、沖縄県、神奈川県が続いた。
旅行雑誌「じゃらん」が全国の50〜60代男女を対象にした調査で、宿泊を含む孫との旅行を経験のある人が78.6%に上ることが分かった。また、孫との旅行で「辛いと感じたこと」を尋ねたところ(複数回答)、「辛いと思ったことは一度もない」が最多の40.1%で、「体力の限界を感じた時」(28.5%)、「抱っこやおんぶをせがまれた時」(26.3%)が続いた。孫と行きたい所(複数回答)では、「動物園・水族館・牧場」が最多の75.1%だった。