社会・経済ニュース
2019年07月23日号
中国国家統計局は2019年4〜6月の国内総生産(GDP)は実質で前年同期比6.2%増だったと発表した。四半期ベースでの成長率は統計が遡れる1992年以降で過去最低となっている。米中貿易摩擦による米国の追加関税制裁が成長率を鈍化させたことが響いている。中国経済の低迷が長引いた場合には中国への輸出に依存する日本の製造業を直撃し、日本経済への悪影響も出かねない危惧がある。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の発表によると、2018年度の運用実績は2兆3795億円の黒字だったことが分かった。3年連続での黒字となったものの、国内外の株価の下落したことで、2017年度の10兆810億円と比べると、5分の1水準に縮小した。2001年度から市場運用を開始して以降、運用資産額が159兆2154億円、累積収益額は65兆8208億円とそれぞれ過去最高額を更新している。
財務省は2019年上半期(1〜6月)の貿易統計で貿易収支は8888億円の赤字だったと発表した。2018年下半期(7〜12月)に続いて2期連続の赤字となった。全体での輸出額は4.7%減の38兆2404億円で、輸入額は1.1%減の39兆1292億円となっている。国・地域別の収支を見ると、対中国は輸出が減少し輸入が微増だったため赤字額は前年同期比で約4割増の2兆493億円、逆に対米国は同9.8%増の3兆4590億円の黒字だった。
観光庁の発表によると、今年上半期(1〜6月)に訪日外国人旅行者は推計で1663万3600人に上り、過去最高を更新していることが分かった。ただ、伸び率は前年同期比4.6%にとどまり、2018年上半期の15.6%を大きく割り込んでおり、観光庁長官は「鈍化してきた」と会見で表明した。国・地域別の訪日外国人は、1位の中国は11.7%増の453万2500人と2ケタの増加を示したが、2位の韓国は3.8%減の386万2700人となり、対照的な増減傾向がみられた。
北太平洋漁業委員会(NPFC)はサンマの資源管理のために、日本が提案してきた漁獲枠を導入し、年約55万トンを上限とすることを決定した。北太平洋で日本や中国など8カ国・地域が公海と排他的経済水域で漁獲できるサンマの上限を定めたもの。合意では、国・地域別の個別漁獲枠を設定せずに全体での漁獲枠を定めたことから、これまで日本の不漁の要因として指摘されていた中国や台湾が日本近海のEEZにサンマが回遊してくる前に公海で「先取り」することが解消するかは不透明である。
タニタが全国の15〜69歳の男女を対象にした調査によると、70.4%の人が暑さによる体の不調を感じたことがあることが分かった。暑さで感じた不調を尋ねたところ(複数回答)、最も多かったのは「めまい・立ちくらみ」の37.3%で、「体のだるさ」が27.8%で続いた。また、熱中症にならないために注意を払っていることを尋ねたところ(複数回答)、「気温」が67.3%で最多だった。湿度が高いと熱中症の危険性は高まることが指摘されているが、注意を払っていることに「湿度」と答えた人は36.8%にとどまっていた。
警察庁のまとめによると、今年上半期(1〜6月)に全国の警察が認知した刑法犯の件数は36万3846件となり、前年同期比3万4581件少なくなっていることが分かった。4年連続で戦後最少を更新。刑法犯の内訳をみると、窃盗犯が25万7138件で最も多く、暴行や傷害などの粗暴犯(2万7967件)、詐欺などの知能犯(1万8132件)、強制わいせつなどの風俗犯(3952件)、未遂を含む殺人や強盗などの凶悪犯(2352件)が続いた。都道府県別の認知件数の最多は東京の5万316件だった。
明治安田生命保険が行った「夏休みに関するアンケート調査」によると、レジャーなどに使う平均予算は6万8071円だったことが分かった。前年比1万5743円減少しており、調査を開始した2006年以来で最低となっている。同社では「春の10連休にお金を使った人が多かったため、夏休み予算の減少につながっている」とみている。10月の消費税率引き上げを前に一段と節約志向を強めており、支出を抑える向きが多いとみられている。