社会・経済ニュース
2019年08月20日号
米国の財務省は6月の国際資本集統計における米国債の国別保有残高について、日本の米国債保有額は前月比219億ドル増加の1兆1229億ドルになり、2017年5月以来、2年ぶりに首位になったと発表した。これまで首位の中国の米国債保有額は1兆1125億ドルとなり、2位に転じた。米国債は4月から上昇(利回りは低下)に転じたことで、日本は国内での運用難もあり、米国債を積み上げてきたことを浮き彫りにしている。
国内自動車メーカー主要7社が計画する2020年3月期の研究開発費は過去最高となる3兆800億円に上ることが明らかになった。前年実績を5.8%上回り、最高額はトヨタの1兆1000億円が計画されている。電動化や自動運転などのCACE(ケース)と呼ばれる次世代技術への対応への研究開発投資が熱を帯びている。次世代技術への対応を巡っては米IT大手のグーグルといった人工知能や高速通信の分野に力量を発揮している異業種からの参入で一段と開発競争は加熱してきている。
SMBC日興証券が東京証券取引所第1部に上場する3月決算企業で2019年4〜6月決算を公開した1449社を集計したところ、製造業の純利益合計が前年同期比30.3%減少していることが分かった。米中貿易摩擦を背景に、中国経済の減速によって製造業での業績が落ち込んでいることを浮き彫りにしている。業種別にみると、石油・石炭(84.8%減)、鉄鋼(59.1%減)、電機(38.2%減)での減速が際立っている。同社では「米中対立が長引けば製造業だけでなく非製造業にも悪影響が波及しかねない」と指摘している。
人材サービスのエン・ジャパンが同社の転職サイトを利用している35歳以上の男女を対象にした調査によると、「副業をしたい」と考えている人は68%に上ることが分かった。しかし、実際に「副業をしている」人は24%だった。「本業だけで定年まで勤めたい」とする人は13%にとどまった。副業をしていない人に理由を尋ねたところ(複数回答)、「会社が禁止している」が最多の50%で、「どう始めていいかわからない」(39%)、「本業が忙しく時間がない」(33%)が続いた。
厚生労働省がまとめた2018年の労災発生状況によると、全体での死傷者数は12万7329人(うち死亡者数909人)となり、このうち60歳以上は前年比10.7%増の3万3246人となっていることが分かった。背景には、深刻な人手不足を背景に体力の衰えた60歳以上の労働者が増えてきていることが挙げられている。転倒や腰痛が多く、70歳前後の労災発生率は30歳前後と比較して、男性が2倍、女性は5倍にもなっている。
不動産会社のFJネクストが首都圏に住む独身で1人暮らしの20〜30代男女を対象にした調査で、節約・倹約を普段から意識しているかを尋ねたところ、「とても意識している」(31.5%)、「ある程度意識している」(50.0%)と、8割以上が節約・倹約を意識して生活をしていることが分かった。節約を心掛けているものを尋ねたところ(複数回答)、「食費」(70.9%)、「外食代」(53.4%)、「飲み代」(41.4%)が続き、飲食関連への節約に取り組んでいる姿を浮き彫りにしている。
財務省の貿易統計によると、2019年上半期(1〜6月)の冷凍野菜の輸入量が過去最多の52万6178トンとなったことが分かった。業務向けや家庭向けとして安定供給に強味がある冷凍野菜への需要の高まりから、輸入量が増加してきている。品目別にみると、ジャガイモが前年比6%増の19万4934トン、ブロッコリーが同5%増の2万3799トンで増加が目立つとともに、前年から5%減少となったもののホウレンソウも2万3799トンで高い水準にある。
シニア人材派遣・紹介業のマイスター60が全国の50代男性会社員と会社員の夫がいる女性を対象にした調査で、定年退職後の生活や仕事について、夫婦で話し合っていない向きが58.1%に上ることが分かった。また、現在仕事をしている男女に「何歳まで働きたいか」を尋ねたところ、「61〜65歳」が最多で、男性が39.4%、女性が28.7%となっている。これに続き、男性は「66〜70歳」が21.6%で、女性は「年齢に関係なく働けるうちはいつまでも」が26.9%だった。