社会・経済ニュース
2019年11月05日号
SMBC日興証券が10月末までに中間決算を発表した企業473社を集計したところ、純利益合計は前年同期比10.8%減少していることが分かった。3年ぶりに前年同期を下回った背景には、米中貿易摩擦に響き、製造業が大きく落ち込みがみられ、製造業は同19.6%も減少していた。とくに、中国向け輸出で売上比率が大きい建設機械などを中心に機械が29.7%減、電機が20.2%減となっている。
農林水産省のまとめによると、全国の遊休農地は2018年で9万7814ha(東京ドーム約2万個分)に上ることが分かった。前年比700ha減少したものの、遊休農地は直近3年間では10万ha前後で推移してきている。背景には、農家の高齢化や担い手不足から農家が有効活用されていない実態が浮き彫りとなっている。都道府県別にみると、遊休農地が最も多かったのは福島の7397haで、茨城(6582ha)、千葉(6313ha)、鹿児島(5536ha)が続いた。
内閣府のまとめによると、マイナンバーと結び付いて自分の情報がどう使われたなどを知ることのできる国の個人向けサイト「マイナポータル」のサーバー利用率は、サービス開始の2017年7月〜今年5月まで、11万件余にとどまり、当初想定の0.02%にとどまっていることが分かった。2018年度までの6年間に100億円を超える整備費が投入されている。マイナンバーカードの保有者も今年4月時点で国民の13%にあたる1657万人にとどまっている。
政府間パネル(ICPP)が発表した「海洋と雪氷圏に関する特別報告書」によると、温室効果ガス排出が最も多い場合には、今世紀末に20世紀末と比べ最大で1.1メートル上昇すると予測した。排出を低く抑えた場合でも、59cm上昇するとみている。世界の氷河は最大で47%減少し、アルプスなどの小規模な氷河は最大80%以上が失われると指摘している。氷河や雪が溶けやすくなる影響で水力発電や農業分野の水利用に影響が出てくるとともに、洪水や雪崩、地滑りなどの危険が増大すると分析している。
総務省の住民基本台帳法の施行令改正の施行により、11月5日から、住民票やマイナンバーカードに戸籍名と併せて、旧姓を併記が可能となる制度が始まる。政府の女性活躍推進策の一環で、銀行口座や保険契約、携帯電話などといった生活上の対応で、戸籍関係の書類を提示しなくても旧姓を証明することが可能となる。旧姓併記を希望する人は、旧姓が分かる戸籍謄抄本をマイナンバーカード、または通知カードと一緒に市区町村に提出・請求すると交付が受けられる。
日本臓器移植ネットワークのまとめによる、今年の臓器提供の件数は9月末で90件に及び、臓器移植法が施行された1997年以降で最多となる可能性が出てきたことが明らかになった。内訳をみると、脳死での提供が66件、心臓停止後の提供が24件となっている。提供が増えている背景には、18歳未満からの提供がこれまでの1桁台で推移してきたが、今年は15件に達し、このペースだと20件となる可能性が出てきた。厚労省の担当者は「脳死での提供に対する意識が小児科の医療現場でも変わってきたとする見方がある」と指摘している。
共同通信が県庁所在地と政令市、東京23区の74自治体を対象に、消費税増税対策として10月から実施された「プレミアム商品券事業」で対象となる低所得者等から申請書の提出を尋ねたところ、3割程度にとどまっている実態にあることが分かった。申請書の提出があった人の割合(申請率)は、30%以上40%未満が34自治体で最も多く、20%以上30%未満が26自治体、20%未満が9自治体などとなっている。最も申請率が高かったのは、青森市の44.3%で、秋田市(41.9%)、前橋市(41.6%)が続いた。
じゃらんリサーチセンターが行った「宿泊旅行調査2019」の結果によると、「地元ならではのおいしい食べ物が多かった」のは、第1位に石川県だったことが分かった。2位は高知県、3位は北海道となり、トップ3は前回と同じだった。調査で全体傾向では、延べ宿泊旅行者数(推計)が1億4777万人回、同宿泊数(推計)が2億6416万人泊となり、2年連続で僅かながら増えている。また、1回当りの平均旅行費用は5万8500円だった。