社会・経済ニュース
2020年08月04日号
2020年度経済見通し、マイナス4.5%
政府が経済財政諮問会議で2020年度の経済見通しについて、実質国内総生産(GDP)成長率はマイナス4.5%となると示した。昨年12月で示したプラス1.4%から大幅に引き下げた背景には、新型コロナウイルス感染拡大で経済活動の縮小を余儀なくされるとの見通しを示したもので、第2波の発生襲来によっては一段と成長率は下押し圧力ともなりかねない。また、政府は2021年度見通しについて、プラス3.4%になるとの考えを示した。

日本人の平均寿命、8年連続で最高更新
厚生労働省が発表した簡易生命表によると、2019年の日本人の平均寿命は女性が87.45歳、男性が81.41歳となり、共に8年連続で最高を更新したことが分かった。女性は5年連続で世界2位、男性は3年連続で世界3位となり、平均寿命が男女ともに延びていることに関して、同省では「健康意識の高まりとともに医療技術の進歩がある」と分析している。また、同省は介護や寝たりきりにならないで生活できる「健康寿命」を男性が72.14歳、女性が74.79歳と2016年に発表しており、今後、いかに平均寿命に近づけるかが課題となる。

2025年度、基礎的財政収支は赤字に
内閣府が経済財政諮問会議に示した中長期財政試算によると、基礎的財政収支は2025年度に国・地方の合計で7兆3千億円程度の赤字が残ることが明らかになった。政府は2025年度に黒字化に転じるとした財政健全化目標の達成が叶わないことを示したもので、目標を阻む最大の要因は新型コロナウイルス感染拡大により経済の下振れにより税収が伸び悩むとみている。基礎的財政収支は社会保障や公共事業などの政策経費を借金に依存することなく、税収などの基本的な収入で賄えるかを示す指標。

1〜6月交通事故死者数は過去最少に
警察庁のまとめによると、今年上半期の交通事故者数は前年同期比61人減の1357人になり、記録が残る1956年以降で最少を更新したことが分かった。同庁では「新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言での外出自粛で全体の交通量が減ったことが影響している」とみており、事実、4月は前年同期比53人減の213人にとどまっている。死者のうち、65歳以上の高齢者は全体の57.3%を占める778人に上っている。

ユーロ圏19カ国のGDPは年40.3%減
欧州連合(EU)統計局は、ユーロ圏19カ国の2020年4〜6月期の実質域内総生産(GDP)は年率換算で40.3%減となったと発表した。記録が残る1995年4〜6月期以降で最悪の落ち込みとなった背景には、新型コロナウイルス感染拡大防止策で導入された外出制限などの影響により経済活動が低迷したことが挙げられている。米国は同期のGDPが年率換算で32.9%減となっており、新型コロナウイルス感染拡大での世界経済への深刻な影響が増してきている。

7月の日照時間、1946年以降で最短
気象庁の発表によると、7月の日照時間が東日本で平年の37%、西日本で同49%だったことが分かった。統計を開始した1946年以降で、7月としては最短を記録した。他方、7月の降水量は、東日本と西日本ともに、平年値の2倍を超える232%となり、統計史上で最多となったことも分かった。背景には、梅雨の天候不順が影響したことが挙げられており、天候不順により野菜価格も高騰してきている。

有効求人倍率、6カ月連続で下落
厚生労働省は6月の有効求人倍率が前月比0.09ポイント下落の1.11倍になったと発表した。新型コロナウイルス感染拡大により雇用情勢の悪化が影響し、6カ月連続で下落し、2014年10月以来、5年8カ月ぶりの低水準となった。有効求人倍率は求職者1人当たりの求人数を示すもので、6月の地域別有効求人倍率を都道府県別にみると、最高は福井県の1.53倍で、最低は沖縄県の0.68倍だった。

故人の葬儀希望聞かずに半数が後悔
葬儀サービスを行う「公益社」が喪主などの経験がある40〜70代の男女を対象に、葬儀の際に事前に故人に聞いておけば良かったことがあるかを尋ねたところ、52%の人が「ある」と答えていることが分かった。このうち(複数回答)、「葬儀についての希望」(49%)、「葬儀に呼びたい人」(40%)、「遺品の整理」(37%)が挙げられた。今後、葬儀を行う時のために準備していることを尋ねたところ、「費用」(40%)、次いで「家族と話したいと思っているがまだ話せていない」(29%)が続いた。