社会・経済ニュース
2020年08月11日号
総務省は今年1月1日時点での国内の日本人は1億2427万1318人だったと発表した。前年比50万5046人減少。11年連続の減少で、減少数は過去最大となった。2019年の出生数は過去最少を更新する86万6908人で、死亡者数は過去最多の137万8906人だった。また、人口構成でみると、65歳以上は0.35ポイント増の28.41%と高齢化が進む一方、働き手である15〜64歳までの生産年齢人口は0.2ポイント減の59.29%だった。
農林水産省が発表した2019年度のカロリーベースの食料自給率は38%だったことが明らかになった。前年度より1ポイント上昇し、前年度を11年ぶりに上回ったが、依然、低水準にある。小麦の生産量が拡大したものの、サンマやサバなどの不漁により自給率は低い水準となった。また、生産額ベースでの食料自給率は、国産豚の単価が上昇したものの、野菜の収穫量が増えて価格が低迷したことを背景に、前年度と同じ66%だった。
年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の発表によると、2020年度第1四半期(4〜6月期)運用益は12兆4868億円となり、過去最高を記録したことが明らかになった。背景には、新型コロナウイルス感染拡大での経済悪化に対応するための世界的な金融緩和により国内外の株価が上昇したことが挙げられている。過去最大の運用損を計上した前期(1〜3月期)から一転して運用益を確保したことになり、6月末時点での運用資産残高は162兆926億円にまで回復した。
日本世論調査が行った全国世論調査によると、新型コロナウイルス感染拡大への対応で健康と経済のどちらを優先すべきかを尋ねたところ、84%の人が「健康を優先すべき」と考えていることが分かった。「経済を優先すべき」と答えた人は14%にとどまり、圧倒的に健康優先が占めた。感染拡大前後で暮らしが「変わった」とする人は72%を占め、変わった点を尋ねると(複数回答)、「健康・衛生に対する取り組み」(71%)が最も多く、「自宅での過ごし方や食生活」(42%)、「働き方」(29%)が続いた。
総務省の発表によると、2019年度のふるさと納税による寄付総額は4875億円となり、過去最高を記録した前年度の5127億円を下回ったことが明らかになった。減少に転じた背景には、2019年6月以降、返礼品について「寄付額の30%以下の地場産品」に限定する新制度へ移行したことがある。事実、昨年度の寄付額に占める返礼調達費は全国平均で前年度比7.2ポイント減の28.2%となっている。
ぐるなびが全国の20〜60代男女を対象にした調査で、既婚者の66.4%が自分の実家や配偶者の実家にも「帰省しない」「帰省する予定はない」と答えていることが分かった。また、「自分の実家に帰省する予定」は24.9%、「配偶者の実家に帰省する予定」は17.2%で、いずれも昨年度より2割前後減っている。帰省しない理由を尋ねたところ(複数回答)、「新型コロナウイルス感染拡大の影響による自粛のため」(37.8%)が最多で、「家族の予定が合わないため」(8.6%)、「遠距離のため」(8.3%)が続いた。
日本病院会、全日本病院協会、日本医療法人協会の3団体が、4〜6月における全国の病院の経営状況を調査した結果によると、6割以上が赤字に陥っていることが分かった。新型コロナウイルス感染者の患者を受け入れている病院に限定すると、8割以上が赤字となっていた。赤字経営に陥った理由として、新型コロナ患者受け入れのための人件費の増大や通常の入院患者を減らしていることが挙げられている。日本病院会の相沢会長は、「3カ月連続で赤字となるのは非常に厳しい」としたうえで、「早急な経営支援」を求めている。
7月1日から容器包装リサイクル法の省令改正により、全ての小売店にプラスチック製レジ袋の有料化が開始されたが、コンビニ大手の集計によると、客がレジ袋を辞退する割合は7割超に達していることが分かった。各社の集計時期にバラツキはあるものの、7月の1カ月間の辞退率は、セブン‐イレブンは75%、ファミリーマートとローソンは76%、ミニストップでも75%超になっている。有料化前には30%前後だったが70%台へと大幅に辞退率は増えていた。