社会・経済ニュース
2022年12月13日号
WHO、世界人口の9割はコロナに免疫
世界保健機構(WHO)は会見で「世界人口の少なくとも90%は感染やワクチン接種により新型コロナウイルスに対してある程度の免疫を獲得としている」との推定を発表した。その一方で、「懸念される変異株(VOC)が新たに出現する余地はまだ残っている」と警告を発した。WHOは「新型コロナウイルスのパンデミックの緊急対応期は終わったと言える状況にかなり近づいたが、まだそこまでには至っいない」と警戒感を緩めていない姿勢を示した。

農産物輸出、2年連続で1兆円超に
政府は2022年1〜10月の農水産物・食品の輸出額は1兆1218億円になったと発表した。これで2年連続して1兆円を突破したことになる。背景には円安が追い風となったことが挙げられ、1〜10月の全て月別の輸出額が過去最高額を記録している。政府は引き続き輸出の拡大基調が続くとみており、政府が掲げる輸出額を2025年に2兆円、2030年に5兆円に拡大するとしている輸出拡大実行戦略の達成に向けて努力するとしている。

3か月ぶりの円高、1ドル=135円台に
12月初日の12月1日、円相場は一時1ドル=135円台をつけ、8月下旬以来の円高水準となった。円高水準となった背景には、アメリカの中央銀行にあたるFRBのパウエル議長が国内のインフレ抑制のために利上げを続けていたが、「12月にも利上げのペースを減速する考え」を示唆する発言から日米の金利差が縮小するとの推測から円高・ドル安が進んだ。円相場は10月に32年ぶりとなる1ドル=151円台と歴史的な円安となっていたが、1か月半で15円ほど円高に戻っている。

書店がない市町村、全国で26.2%
出版文化産業振興財団(JPIC)の調査によると、全国1741市区町村のうち456市町村が書店の空白域になっていることが分かった。26.2%の市町村で書店がないことになり、全国の書店数もこの10年で約3割も減少してきている。背景には、人口減少による経営難に加え、活字離れやスマートフォンの普及により娯楽の多様化が挙げられている。全自治体に占める書店ゼロの割合が最も高かったのは沖縄県が56.1%で、さらに書店のない自治体数が最多だったのは北海道(76市町村)だった。

10月の実質賃金、7か月連続で減少
厚生労働省の10月『毎月勤労統計調査』によると、基本給や残業代などを合わせた働く人1人当たりの今年10月の現金給与の総額は27万5888円となり10カ月連続での上昇となったことが分かった。しかし、物価変動を反映した実質賃金は前年同月比2.6%減となり、7か月連続で減少している。同省では「給与は増加傾向にあるものの、物価の上昇に賃金が追いついていない状況だ」としている。現在のまま実質賃金が下落する状況が続けば、コロナ禍からの経済回復にブレーキがかかる恐れがある。

企業の電気料金、1年前より平均3割増
帝国データバンクの企業の実態調査によると、企業の電気料金の総額は1年前と比べ28.7%増加していることが分かった。また、電気料金が増加した分を自社の販売価格などに転嫁できていないという企業は70.4%に上っている実態が明らかになった。電気料金は資源高や円安により値上がりしている実情にあり、値上がり分を価格に転嫁できていない企業の経営が圧迫されている実情が浮き彫りとなった。同社では「企業が電気料金の増加分を価格転嫁できる環境整備の推進など、多方面にわたる対策を強化することが肝要だ」と指摘している。

農業の倒産、20年間で最多ペースで急増
東京商工リサーチの調べによると、2022年1−11月の「農業」の倒産は累計67件に達していることが分かった。前年の年間42件を既に超えており、20年間で最多だった80件に迫る勢いで増えている背景には、円安に加えロシアのウクライナ侵攻に伴った穀物価格が上昇し、飼料代・燃料代が加速していることが挙げられている。負債総額も約867億円超で、前年1年間の約44億円の19倍増に大きく膨らんでいる。価格転嫁が難しい業種だけに、農業分野は厳しい局面が続くとみられている。

結婚相手に求めるもの、男女とも「見た目」
婚活サービス「ヒトオシ」がユーザを対象にした調査で、「結婚相手に求めるもの」を尋ねたところ、男女ともに1位は「見た目」だった。見た目を最も求める男女だが、男性のうち38%が「タイプの容姿であること」が最重要だと答え、女性では58%が「清潔感がある見た目」が最重要だと答えている。男性が結婚相手に求めるものでの2位は「趣味への理解」、3位は「思いやり・気遣い」だった。女性2位は「思いやり・気遣い」、3位が「話し合いができる」だった。