社会・経済ニュース
2023年06月27日号
2022年度の国の一般会計の税収が過去最高を3年連続で更新する見通しにある。年度税収は3月期決算法人の法人税や消費税など確定する5月分を加えた上で確定するが、4月末時点で既に61兆5325億円となっており、過去5年間を見ると5月分は8〜10兆円増えており、年度税収は70兆円台に上る可能性が高い。法人税や消費税が伸びており、2022年度補正後予算で税収は65兆2350億円と見込んでおり、決算では大きく上回りそうだ。
農林水産省は昨年10月以降に26道県の養鶏場などで確認された鳥インフルエンザの感染に関して、ウイルスが国内の農場からなくなったことを意味する「清浄化」を宣言した。同省は農場での防疫措置が4月14日までに完了するとともに、新たな発生が確認されたなかったことから国際獣疫事務局(OIE)の規定に基づき宣言の書類を提出し、OIEは5月13日に正常化したとの日本の宣言をウェブサイトに掲載した。鳥インフルエンザの感染で約1771万羽が殺処分されたことから、鶏卵価格が上昇し続けていた。
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は米議会下院金融委員会の公聴会で先に公表した「年内にあと2回の利上げが必要となるとの見通し」について、「かなり的確な予測だ」としたうえで、米国内での物価抑制に向け利上げの取り組みは途上にあるとの見解を示した。米国が物価安定のために、あと2回は利上げ実施となれば、日本銀行は金融緩和政策を堅持していることもあるだけに、円売り・ドル買いが進み、一段の円安ともなり、輸入に頼る原材料・エネルギーなどの高騰を招きかねない。
スイスのシンクタンクである世界経済フォーラムが発表した各国の男女平等度を順位付けした「男女格差(ジェンダー・ギャップ)報告」によると、日本は調査対象の146カ国中125位だったことが明らかになった。2022年の116位から後退して過去最低順位となった。先進国7カ国(G7)ではイタリアの79位に大きく引き離され、最下位となった。報告は政治、経済、教育、健康の4分野で男女参画に平等度を指数化して順位付けしており、日本は政治が138位、経済でも123位などとなっている。
中小企業庁が今年4〜5月に中小企業の価格転嫁状況について調査したところ、価格交渉に応じないなど「全く転嫁できない」が21.4%に達していた。昨年9〜11月に実施した調査と比べ、5.1ポイント上昇していた。他方、「10割」か「7〜9割」転嫁できた企業は39.3%あり、価格転嫁の二極化状況がみられた。また、原材料などのコスト上昇分のうち、価格に転嫁できた割合を「価格転嫁率」として集計したところ、47.6%となり、前回調査より0.7ポイント改善していた。
財務省と日本銀行が2024年7月に新1万円札をはじめとする新紙幣を発行することが明らかになった。財務省は2019年に1万円、5千円、千円の3種類の紙幣のデザインを2024年上期(4〜9月)に発行するとしていたが、7月に市中に出回ることとなった。新1万円札は渋沢栄一、新5千円札は津田塾大学創設者の津田梅子、新千円札は細菌学者の北里柴三郎がそれぞれの図柄として登用される。デザインが一新されるのは20年ぶりとなり、新紙幣には世界初の偽造防止技術が採用されている。
帝国データバンクが企業を対象に、文章や画像を自動で作成する生成AI(人工知能)の活用を尋ねたところ、「業務で活用している」(9.1%)、「活用を検討」(52.0%)と答え、6割超の企業が前向きな姿勢であることが分かった。生成AIを活用しているのは大企業が13.1%、中小企業が8.5%で、規模の大きい企業での利用が進んでいることを浮き彫りにしている。同社では「ビジネスでの活用には、もう少し時間がかかりそうだ」としている。
結婚情報サービスのタメニーが20〜59歳の未婚男女を対象にした調査で、約6割が結婚式セレモニー総額予算は100万円以内に収めたいと考えていることが分かった。結婚式などのセレモニーに関しては、「開きたくない」(26.1%)、「開きたい」(22.5%)、「どちらとも言えない」(17.6%)と意向が分かれた。セレモニー費用では「100万円未満」が最多の59.6%で、次いで「100万円以上200万円未満」(19.6%)が続いた。