社会・経済ニュース
2024年07月30日号
総務省は人口動態調査で今年1月1日時点での外国人を含む総人口は1億2488万5175人だったと発表した。前年比約53万人下回っており、日本人に限定すると1億2156万1801人となり、約86万1千人減少している。15年連続での減少。死者数が過去最多の約158万人で、出生者が最少の約73万人だった。都道県別に日本人を見ると、東京だけが0.03%増となり、減少率が最大だったのは、秋田の1.83%で、青森(1.72%減)、岩手(1.61%減)が続いた。
欧州連合(EU)の気象情報機関「コペルニクス気候変動サービス」の発表で、今年7月21日の世界平均気温は17.09度となり、1940年以降の観測で史上最高を更新したことが明らかになった。これまで最高だった2023年7月6日の17.08度を上回っている。月単位での世界平均気温は今年6月まで13カ月連続で最高を更新。背景には、人類の活動による気候変動とエルニーニョ現象の影響が挙げられている。同機関では「今後の数か月、数年間で新たな記録が更新される」と推測している。
国立感染症研究所は新型コロナウイルスの流行が8〜9月にかけて拡大するとの予測を厚労省のヒアリングで明らかにした。現在、感染の主流である変異株「KP・3」は重症化リスクが高まっているとのデータはないが、感染研では「感染したことがある人やワクチン接種者など、免疫がある程度ある人も感染の可能性がある」と指摘した。また、武見厚労相は「昨年を上回る形で感染者が増加しており、熱中症と併せて警戒すべきだ」と呼び掛けている。
厚生労働省の発表によると、2023年の日本人の平均寿命は、女性が87.14歳、男性が81.09歳だったことが分かった。女性は39年連続で世界1位となり、男性は前年の世界4位から5位となった。また、平均寿命は前年比で、女性が0.05歳、男性が0.04歳延びていた。同省では前年から平均寿命が延びた理由について「昨年の新型コロナウイルスによる死亡者数が前の年と比べ1万人ほど減っていることが影響している」とみている。
政府は7月29日開催される経済財政諮問会議で示す国と地方の基礎的財政収支(プライマリーバランス)の中長期試算で2025年度に8千億円の黒字になるとの見通しであることが分かった。前回1月に示した試算の赤字見込みから一転して黒字化になるとの試算の背景には、物価高や企業業績が堅調なことから税収増になると見込んでいる。ただ、政府は今秋に2024年度補正予算編成で経済対策をまとめるだが、補正予算の規模が膨らめば、2025年度の財政黒字化は遠のく懸念がある。
総務省の集計によると、ふるさと納税制度による寄付総額が2023年度に初めて1兆円を超えたことが明らかになった。ふるさと納税制度の利用者も過去最多の1千万人規模に達する見通し。寄付額や利用者の増加の背景には、住民税が軽減されることに加え、返礼品目の充実や仲介サイトによる特典が付与されたことが挙げられている。2008年度が始まったふるさと納税制度だが、2018年度に5千億円を突破し、2022年度は9654億円と順調に伸びてきている。
中央最低賃金審議会の小委員会は2024年度の最低賃金の全国平均を時給1054円とする目安額を取りまとめた。引き上げ幅は現在の1004円から50円となり、引上げ幅は2023年度の43円を上回り、過去最大となる。目安額は経済情勢に準じ、47都道府県をA〜Cの3区分ごとに設定されるが、上げ幅は大都市部のAランク、地方部を含むB・Cランクともに50円となる。今後、都道府県ごとの地方審議会において、目安額を参考に決定され、10月以降、順次適用されることになる。
厚生労働省が公表した2023年国民生活基礎調査によると、昨年6月1日時点での全国の世帯数は5445万2千世帯で、このうち1人の「単独世帯」は最多の1849万2千世帯で、全体に占める割合は34.0%だった。単独世帯は2001年に1101万世帯だったが、約20年近くで約1.7倍に増加した。65歳以上の高齢者約3953万人の家族形態をみると、「夫婦世帯のみの世帯」1593万8千人と最も多く、「子と同居」「一人暮らし」が続いている。