社会・経済ニュース
2024年08月06日号
日銀は7月31日の金融政策決定会合で、政策金利の無担保コール翌日物金利の誘導目標を0.25%程度とする追加利上げを決定した。3月にマイナス金利の誘導目標を0〜0.1%程度とするというマイナス金利政策の解除から4ヵ月を経ての利上げ決定となった。さらに、植田日銀総裁は記者会見で、「物価上昇率が想定通理であれば、一段の調整がある」として、年内にさらなる利上げを行う可能性を示唆している。また、会合では国債購入額を月3兆円程度に半減することも決定した。
経済産業省の発表によると、2024年3月末時点での全国のガソリンスタンド(給油所)は前年同月比2.0%減の2万7414カ所となることが分かった。減少は29年連続で、背景に過疎化の進展や自動車の燃費改善などでガソリン需要が縮小してきていることや後継者不足が挙げられている。減少幅が最も大きかった都道府県では、熊本の4.9%減で、佐賀(4.4%減)、鳥取(3.0%減)が続いた。
8月5日の東京株式市場の日経平均株価は3万1458円42銭で取引を終え、前日比4451円28銭安となった。下げ幅は1987年の米国株式相場が大暴落した、いわゆるブラックマンデーの翌日に記録した3836円下落を超える、史上最大の大きさとなった。下落となった背景に、米景気減速が日本経済に悪影響を及ぼす懸念が広がったことに加え、外国為替市場での円高進行から国内の輸出企業へのダメージが強いとの懸念から幅広い銘柄で売りが先行した。
厚生労働省は2023年度雇用均等基本調査で、男性の育児休業取得率は30.1%だったと発表した。11年連続での上昇で、前年度の17.1%から急増し、初めて3割を超えた。事業所の規模別に男性の育児休業取得状況をみると、従業員が500人以上は34.2%だったが、5〜29人は26.2%にとどまっており、同省では「中小企業では人繰りや就業規則の改定作業が支障になっている可能性」を指摘している。政府は民間企業の男性育休取得率を2025年までに50%とする目標を掲げている。
農林水産省は2024年6月末時点での主食用米の民間在庫量は156万トンだったと発表した。前年同期から約2割に当たる41万トン減少し、1999年以来25年ぶりに過去最少となった。背景には、2023年米が高温障害で収穫量が減ったことに加え、インバウンド需要で消費が拡大したことが挙げられている。今年も猛暑が続き、品質低下で流通量が落ち込む懸念がある。加えて在庫減少が長引くことになれば、コメ価格の高値水準での推移ともなりかねない。
電通が観光で再訪したい国を尋ねた調査で、日本が世界首位となる34.6%だった。2位にはシンガポール(14.7%)、米国(13.0%)、韓国(10.5%)だった。日本を訪れたいでの期待では「多彩なグルメ」が最も多い28.6%で、「他国と異なる独自の文化」(27.9%)、「他国にない自然景観」(25.6%)が続いた。都道府県別の認知地名は東京(55.6%)、大阪(46.4%)、京都(43.3%)だった。同社は「人気の地域に人出が集中する傾向にあり、各地の底上げが求められる」と指摘している。
帝国データバンクが企業を対象に直近1年間のカスタマーハラスメント被害の有無を調査したところ、被害があった企業は全体の15.7%に上ることが分かった。業種別にみると、小売業が34.1%で最も多く、金融業が30.1%、不動産業が23.8%、サービス業が20.2%で続いた。一方、「どこまでの発言・行為がカスハラに該当するのか不明で判断しづらい」との意見もあった。同社では「カスハラの基準を明確にし、許さない雰囲気を醸成することが重要だ」としている。
日本生産性本部は2023年の余暇の過ごし方を調査した「レジャー白書2024」で、1位に2年連続で「国内観光旅行(日帰りを含む)」が48.7%で最多だった。コロナ禍前の2019年水準である54.3%には届かないものの、国内旅行の平均費用は前年から約3万円増の約13万3千円だった。2位には前年の4位から順位を上げた「外食」(39.2%)となり、「動画鑑賞」(37.0%)、「読書」(36.3%)、「音楽鑑賞」(34.5%)が続いた。