社会・経済ニュース
2026年07月28日号
財務省は2026年上半期(1〜6月)の貿易収支は1兆144億円の赤字だったと発表した。半導体などの輸出は好調だったものの、中東からの原油輸入量は26.4%減少したことが背景にある。中東情勢の混乱が長期化し、我が国のエネルギー輸送の要衝であるホルムズ海峡の封鎖で混乱が長期化で、代替原油の輸入先である米国輸入は1979年以降で最高の約5.6倍に増えた。2026年上半期の貿易収支は、輸出が60兆6606億円に対し、輸入は61兆6750億円だった。
米国は通商法301条に基づき、7月24日、日本や欧州などの60カ国・地域からの輸入品に対し、10〜12.5%の関税を発動し、日本は12.5%となった。60カ国・地域は米国の輸入のほぼ全てをカバーしており、米国内でのインフレ加速を懸念するとともに、我が国の製造業からは「米製造業の復活に向けで貢献しようとしているのに、やや理不尽ではないか」との声も上がっている。
政府は7月21日、経済財政運営の指針「骨太方針」を決定したが、2001年から掲げてきた「財政健全化」の文言表記が初めて消えた。これまで政府は財政運営の指標として基礎的財政収支(プライマリーバランス)を重視し、財政運営を社会保障などに充てる政策的経費を税収などの基本的収入でどの程度賄えるかを信条に掲げてきた。高市政権は2040年度までに民間を含めた官民投資370兆円により、名目での経済成長率3%超、物価を加味した実質1%超の高成長を目指すと「骨太方針」に掲げた。
農林水産省が調べた6月末時点でのコメの民間在庫量は過去最大となる243万トンだった。適正とされる民間在庫の適正量が180〜200万トンを大きく上回っていた。コメが余剰な状態からコメ余りから価格下落が加速する一方で、コメ農家の経営を圧迫する危惧が出ている。さらに、新米より早い時期に出まわる「早場米」産地の鹿児島など3県でJAグループがコメ農家に前払いする金額が2〜4割下落するなどコメの値下がり傾向が鮮明になっており、コメの値下がり傾向が鮮明化している。
7月24日の東京外国為替市場で1ドル=163円台後半で取引された。トランプ大統領が「イランへ過去最大の攻撃となる決断は近い」と発言したことから、中東情勢がさらに悪化するとの見方から「有事のドル買い」が進み、7月23日のニューヨーク市場では一時1ドル=163円99銭を付けるなど、円売りが進んだ。一方、東京株式市場でも中東情勢の不安もあり、大幅に反落し、下げ幅は一時2000円を超え、6万5000円を割り込んでいる。
中央社会保険医療協議会は心不全治療に使う人工多能性幹細胞(iPS)由来の心筋シート「リハート」を公的医療保険として適用することを決め、総会で了承した。9月1日から適用され、価格は患者一人当たり5320万円となる。高額となるが自己負担を軽減する「高額療養費制度」があり、実際の支払額は大きく軽減されることになり、年収にもよりますが、個人の実質的な自己負担額は数万?数十万円程度に抑えられる。
総務省が発表した2026年情報通信白書によると、生成人工知能(AI)を利用経験がある人は2025年度には58.8%と半数を超えていることが明らかになった。前年度の26.7%から約2倍に増加していた。年齢別にみると、15〜19歳が91.7%、20〜29歳が78.2%と高い一方で、60〜69歳は33.5%と、年代が上がる従い利用割合は減少していた。一方、米国や中国などで日本以外の3カ国での利用経験は7割以上だった。
厚生労働省は2025年度の国民年金保険料の納付率は79.6%だったと発表した。14年連続での上昇で、背景にスマートフォン決済アプリによる納付などの環境整備が奏功したものとみられる。納付率を都道府県別にみると、新潟(88.06%)、富山(88.05%)が高く、沖縄(71.89%)、大阪(73.72%)が低かった。一方、女性の就業が増えたこともあり、厚生年金に加入する配偶者の扶養される「第3号被保険者」も604万人となり、過去最少となった。