社会・経済ニュース
2026年10月13日号
首相、所信表明演説で「財政持続堅持」
高市首相は衆参両院本会議での所信表明演説で、飲食料品の消費税減税に伴い財政悪化の懸念が拡がる中、「特例公債(赤字国債)に頼らずに確保する」と述べた。「責任ある積極財政」の下で、強い経済と財政の持続可能性を両立させる姿勢で、予算編成方針を大規模で長期の財政支出を計画的に行い、大胆な国内投資を引き出すとしている。また、経済財政運営では基礎的財政収支(プライマリーバランス)は複数年度で管理し、通年の国債発行額をコントロールするとしている。

上半期の企業倒産、13年ぶりの高水準
東京商工リサーチの調査で、2026年度上半期(4〜9月)の企業倒産は前年同期比3.9%増の5373件だった。13年ぶりの高水準にあり、同社では「体力のない企業が一層淘汰される」と指摘している。背景には、中東情勢の悪化による原油価格の高騰や金利上昇がある。とくに、従業員10人未満の小規模企業の倒産件数が全体の9割を占め、負債総額1億円未満が8割近くを占めており、規模が小さいほど倒産の実態にある。今後、原油などの調達コスト増の影響が倒産件数にも表れると指摘している。

財務省、10年債表面利率を3.1%に
財務省は10年物国債の入札で、国債買い手に支払う利子の割合を示す表面利率を年3.1%とした。9月末までの2.7%から引き上げたもので、約30年ぶりの高水準となった。利率を引き上げたことにより、国債の利払い費増大することになり、我が国財政の圧迫化しかねない。国債の表面金利は財務省が3ヶ月に1度見直しており、1〜3月が2.1%、4〜6月が2.4%、7〜9月が2.7%だった。

介護費用、過去最大の12兆円超に
昨年度の介護保険からの給付や利用者負担を含めた介護費用総額は12兆2208億円となり、過去最大となったことが明らかになった。高齢化に伴う利用者増加が主な要因となった。介護保険の利用者1人当たりの介護サービス費用は全国平均で20万8400円となり、都道府県別では鳥取の23万3600円が最も高く、埼玉の19万6900円が最も低くなっている。また、介護予防サービスの費用は全国平均で2万8600円だった。

政府、歳出削減策で国の基金見直し
政府は無駄な歳出削減策として、16兆円にも達する国の基金の見直しを強化する方針で、「租税特別措置・補助金見直しに関する閣僚会議」を「租特・補助金・基金の徹底見直しに関する関係閣僚会議」に改めた。厳しい財成状況に加え、来年4月から飲食料品の消費税1%への引き下げを予定されることから財源確保を図る姿勢を示した形だ。2025年度末の基金残高は16兆6544億円に及び、効果が見込めない基金を国庫に返納する仕組みの整備を図るとともに、基金の透明化確保を関係閣僚に求める考えだ。

消費税減税分、6割近くが生活費に
住友生命保険が20〜60代の会社員を対象にした調査で、飲食料品の消費税率が1%に引き下がった場合の軽減分の使い道を尋ねたところ(3つまで回答)、最も多かったのは「生活費」が最多の58.7%だった。次いで、「貯蓄」(35.8%)、「投資」(15.5%)だった。同社では「日々の暮らしに充てたいという意向が伺える」と分析している。また、減税が行われた場合に家計がどの程度助かるかを尋ねたところ、「とても助かる」と「やや助かる」が合わせて66.0%だった。

実質賃金、8カ月連続でのプラスに
厚生労働省は8月の毎月勤労統計で物価変動を加味した1人当たりの実質賃金は前年同月比1.5%増加し、8カ月連続で増加したと発表した。8ヶ月以上増加は2016年2月〜17年1月の12カ月連続以来で、約10年ぶりとなる。一方、名目賃金となる現金給与総額は前年同月比3.8%増の31万1364円で、7ヶ月連続で3%以上の増加となった。ただ、飲食料品の値上げや、電気・ガス代の政府補助が9月使用分で終了することから、今後、実質賃金の増加が続くかは不透明な実情にある。

新聞購読率、初めて半数以下に
公益財団法人新聞通信調査会が全国の男女5千人を対象にした調査で、「月決めの新聞を購読している人の割合」は49.8%で、初めて5割を割り込んだ。調査開始の2008年度には88.6%あったが、20年近くで4割程度減ったことになる。1週間のうちに接するニュースについて、新聞を答えた人は49.7%と5割を割り込み、民放テレビ(84.2%)、インターネット(74.4%)、NHKテレビ(69.7%)、ラジオ(27.6%)だった。